写真や画像の編集をしている時に、被写体だけをきれいに切り抜いて背景を透過させたいと思ったことはありませんか?
やってみたいけど専用のソフトを使うのは難しそうだし、手作業で切り抜くのは時間がかかる…。そんなお悩みを解決するのが、ワンクリックで簡単に背景や画像を透過できるソフト「Aiarty Image Matting」です!
この記事では、初心者でも手軽に使える「Aiarty Image Matting」の基本情報や特徴、おすすめのポイント、そして実際に背景透過を試してみたレビューまでをお届けします。
「Aiarty Image Matting」とは?
「Aiarty Image Matting」は、AI技術を活用して画像や写真の被写体の輪郭を認識し、自動で切り抜いて背景を削除してくれるソフトです。
人の髪の毛や動物の毛などの細かい部分や、洋服の複雑な特徴もきちんとキャプチャーしてワンクリックで被写体の切り抜き・背景透過が可能です。
写真や画像の切り抜きに悩んでいる人には、ぜひ一度試していただきたいソフトです。
「Aiarty Image Matting」の基本情報
Windows | mac (Intel CPU) | mac (Appleシリコンプロセッサー) | |
---|---|---|---|
ソフト名 | Aiarty Image Matting | ||
制作 | Chengdu Digiarty Software, Inc. | ||
対応OS | Microsoft Windows 10 (x64) 1809またはそれ以降 | MacOS 11.0またはそれ以降 | M1 (Pro/Max/Ultra) M2 (Pro/Max/Ultra) M3 (Pro/Max) |
メモリ(RAM) | 8GB(16GBまたはそれ以上が推奨) | 8GBまたはそれ以上 | 8GBまたはそれ以上 |
CPU | 64-bit Intel®或いはAMD®プロセッサー | 任意 | M1 (Pro/Max/Ultra) M2 (Pro/Max/Ultra) M3 (Pro/Max) |
グラフィックカード(GPU) | ・AMD GCN 1st Gen (Radeon HD 7000シリーズ) またはそれ以降 ・Intel Haswell (4th-gen core) HD Integrated Graphicsまたはそれ以降 ・NVIDIA Kepler (GTX 600シリーズ) またはそれ以降 | ||
言語 | 英語、ドイツ語、中国語、日本語 | ||
公式サイト | https://jp.aiarty.com/aiarty-image-matting/ |
「Aiarty Image Matting」のプランと料金
フリー | 永久ライセンス | ビジネスプラン | |
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料金 | 0円 | 75ドル | 1,999ドル/1年 |
利用可能ユーザー数 | 1人 | 3人 | 10人 |
機能 | ・画像の背景を素早く透過 ・1回につき1枚まで書き出し可能 ・30日間の透かしなしで書き出す ・AI自動検出体験 | ・1回につき永久に無制限書き出し可能 ・生涯まで透かしなしで書き出す ・AIモデルの永久更新 ・ソフト本体の永久更新 ・永久に絶えずAIトレーニング ・永久のAI生成機能のアクセス権利 ・生涯までのハードウェアとAPICの最適化 | ・商用利用可能 ・複雑な背景に高い精度 ・1タップで3000枚画像の一括処理 ・1タップで複数の被写体をAI検出 ・高度な切り抜き機能 ・ソフト・AIモデルの年間優先更新 ・AIトレーニング優先更新 ・1対1のセールスサポート ・1対1の無料技術サポート |
「Aiarty Image Matting」特徴・おすすめポイント
ここからは、「Aiarty Image Matting」の特徴について紹介していきます。
おすすめポイントは主に下記の2つです。
①AI技術を活用した高精度の画像切り抜き
②基本的な画像編集も可能
③一括背景削除で時間も節約
メインとなる特徴はAIを活用した高精度の画像切り抜きです。残りの2つの特徴も便利な機能なのでぜひ確認してみてください。
AIを活用した高精度の背景透過・画像切り抜き
「Aiarty Image Matting」は、AIを活用した画像の切り抜きと背景透過が最大の特徴です。例えば、ポートレイトの髪の毛や動物の毛、服のレースやチュールなど複雑な輪郭も捉えて被写体の輪郭を抜き出すことができます。
利用できる4つのAIモデルはそれぞれ次の特徴があります。
スタンダードなモデルです。被写体の半透明性を保持できるため、背景透過後に別の背景を用意した際に髪の毛など細かいディティールが新しい背景とより自然な形で組み合わせることができます。
「AlphaStandard V2」よりもエッジのシャープネスが高く、透明度が低いAIモデルです。
細かいディティールの保持力が高く、精巧なアクセサリーや複雑な羽毛を持つ鳥などに最適なモデルです。
はっきりとした輪郭・複雑な画像に最適なモデルです。例えば工業製品や車、飛行機などににもおすすめです。
それぞれのAIのモデルの違いは上記のようになります。実際に使用しながらそれぞれのAIの特徴を理解して、使い分けてみることをオススメします。
また、事前にAIが切り抜きたい画像を正しく認識しているか確認したい場合は、「AI検出」機能を使うと自動で検出してくれます。また、それでもAIが不要な箇所を含んでいた場合には、「手動選択」機能を活用することで再度AIに画像の対象エリアを認識させ、もう一度背景透過させることができます。
逆に、必要な部分も消されてしまった場合にも同じく「手動選択」を使って、必要な箇所を再度選択することで希望の形で画像を切り抜くことができます。
また複数の画像や写真を一括で背景透過できる機能もあるので、ECサイトの運営者をはじめ商品画像を扱う人には最適なソフトになると思います。
基本的な画像編集も可能
「Aiarty Image Matting」では画像の切り抜き・背景透過だけでなく、画像の簡単な編集機能もあります。
画像の向きを調整する「回転」や画像をトリミングする「クロップ」など、背景透過の前に少しだけ画像を調整したい場合などにあって嬉しい機能だと思います。
またその他にも、AIを使って元の画像を最大2倍まで拡大し高画質できるうえ、ノイズを減らし鮮明さを向上させたり、画像や写真の品質を向上させる機能もあります。
一括処理可能で時間も節約
一度に最大3000枚の写真を一括で背景削除ができるので、仕事で写真や画像の加工を行う人には時間の節約にもなり作業効率がアップすると思います。
実際に「Aiarty Image Matting」で画像の切り抜き・透過を試してレビュー
今回は、Chengdu Digiarty Software社から「Aiarty Image Matting」のライセンスコードを頂いたので、実際にダウンロードしてその機能を試してみました。
60日間全ての機能が利用できる「無料配布版」があるので、「公式サイト」からダウンロードしてみてください。
ダウンロードと対象の写真を用意
ダウンロードとインストールが完了したので、画像の切り抜き・透過を試してみます。
ソフトを起動させると、下記のような画面が立ち上がりすぐに画像の背景透過を実施することができます。
画面下側には、サンプルの画像が7枚用意されているので、とりあえず機能を試してみたいという方は、サンプル画像を利用して機能の使用感を確かめることもできます。
このような最初から保存されているサンプル画像は、綺麗に背景透過できて当たり前なので今回は使用しません。ということで、フリー素材から髪の長い女性と車の写真を用意したので、こちらを使って検証していきたいと思います。
サンプル①:女性モデルを切り抜いて背景透過する
まず1枚目の女性の写真が綺麗に背景透過できるのか試してみます。
写真をドラッグ・アンド・ドロップしてソフトに取り込みます。
鮮やかなオレンジのジャケット部分は綺麗に輪郭を切り抜いてくれそうですが、カールのかかった髪の毛の部分がどうなるか少し気になるところです。
AIモデルは、髪の毛に最適で自然なエッジを実現する「AlphaStandard V2」を選択してみます。
AIモデルを選択した後は特に操作が必要ないので、「背景透過」の「開始」をクリックします。
あとはAIが背景透過をしてくれるのを待つだけです。
ファイルのサイズやPCのスペックにもよると思いますが、今回はほんの数秒で完了しました。
背景透過をした画像がコチラです。
画面中央に表示されている黄色いバーを左右に移動させると、背景透過前と後を比較しながら確認することができます。
エフェクトにある「フェザー」を使用することでより自然な仕上がりの背景透過になりました。
気になる髪の毛の部分をもう少し見てみましょう。
思ったよりも髪の毛の1本1本まできちんと捉えている印象で、こまかいところまで自動で綺麗に切り抜いてくるようですね。
このような細かい部分の切り抜きは手作業だと結構面倒だと思うので、「Aiarty Image Matting」は結構便利そうですね。
サンプル②:車を切り抜いて背景透過する
人物の切り抜きが上手くできたので、今度は車で試してみたいと思います。
車の光沢感のあるボディーの表面や、タイヤと車体の影の境界がどのように切り抜かれて透過されるのかが気になるところです。
今回は車なので、AIモデルを「EdgeClear V2」に選択して試してみることにします。
気になる仕上がりは……。
車体が白いせいなのか、本来であれば透過させたくない車体部分もうっすらと透過されてしまっているようです。
このままでは背景透過した画像は使えないので、修正していきます。
消しゴムツールを使って、車体の透過されてしまった箇所を戻していきます。
既にAIが車の輪郭を把握しているようなので、多少はみ出して修正しても特に問題はありませんでした。
消しゴムツールで塗るような作業をささっとして、すぐに車の部分だけを切り抜いて透過することができました。
万が一切り抜きが思ったようにできなかった場合でも、修正は簡単にできるので安心して使えるソフトだと思います。
特殊な技術がなくても簡単に背景透過!
「Aiarty Image Matting」は、初心者でも簡単に高精度な背景透過を実現できる便利なソフトです。
AI技術を活用し、細かなディテールまで自動で切り抜く機能や、多彩な編集オプションが魅力です。特に髪の毛や動物の毛など、手作業では困難な部分も自然に仕上げられるため、いろいろなタイプの画像に幅広く活用できます。無料版で機能を試せるので、ぜひ一度体験してみてください。