スマートフォンのカメラ性能やスペックが向上したことで、動画の撮影から編集までスマホ1台で行うという人も多いのではないでしょうか。
このように動画撮影が身近になる一方で、いざ編集する段階になると、カメラの設定ミスなどで画質が悪かったり、変にピンぼけしてしまい、せっかくロケーションや構図は素晴らしいのに使いたくない素材が集まったという経験がある方もいると思います。
そんなお悩みや不安を解消するために試してもらいたいのが、AIの技術を活用し動画を高画質化するソフト「HitPaw Video Enhancer」です。
この記事では、「HitPaw Video Enhancer」の基本情報や特徴、おすすめのポイント、そして実際に「動画高画質化AI」を使ってみたレビューまでをお届けします。
「HitPaw Video Enhancer」とは?
「HitPaw Video Enhancer」は、AI技術を活用した動画高画質化ソフトです。
画質の悪い動画の高画質化はもちろんのこと、ビデオのノイズを除去したり、AIが古い動画の画質を改善するなど修復技術も兼ね備えています。
その他にも、アニメの高画質化に特化した「アニメ専用モデル」や、モノクロ動画をカラーにする「カラー化モデル」、破損したビデオを修復する「動画修復モデル」も用意されています。
これらのモデルは、今後も更新される予定です。どのようなモデルがあるのかは、ぜひ公式サイトでチェックしてみてください。
「HitPaw Video Enhancer」の基本情報
ソフト名 | HitPaw Video Enhancer |
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制作 | HitPaw |
対応OS | Windows 11/10 64-bit macOS 10.15 以降 |
ハンドディスクの空き容量 | 2GB以上 |
CPU | Intel i3 第4世代またはAMD Ryzen 3相当以上 Intel i3 第4世代またはApple M1相当以上 |
グラフィックカード(GPU) | NVIDIA GTX 950またはAMD Radeon 460相当以上 Intel UHD 630またはApple M1相当以上 |
言語 | 日本語対応 |
公式サイト | https://www.hitpaw.jp/hitpaw-video-enhancer.html |
「HitPaw Video Enhancer」のプランと料金
【Windows版】 | 1カ月 | 1年 | 永久 |
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料金(税込み) | 9,428円 | 15,400円 | 49,500円 |
最大利用可能PC台数 | 1台 | 1台 | 1台 |
【Mac版】 | 1カ月 | 1年 | 永久 |
---|---|---|---|
料金(税込み) | 9,900円 | 17,600円 | 53,900円 |
最大利用可能PC台数 | 1台 | 1台 | 1台 |
「HitPaw Video Enhancer」特徴・おすすめポイント
ここからは、「HitPaw Video Enhancer」の特徴について紹介していきます
おすすめポイントは主に下記の4つです。
①動画高画質化
②AIポートレート背景除去
③マジックスカイ
④動画修復
それぞれのオススメポイントについて具体的に解説していきます。
①動画高画質化
最初の「HitPaw Video Enhancer」の特徴は、「動画高画質化」です。AIを活用することで粗い画質の動画やかすれた動画などを自然な形で高画質化した動画に仕上げることができます。
また低解像度の動画も数回クリックするだけで、高解像度な動画へと変換することもできます。480pの動画を1080pにしたり、解像度が1080pの動画を4Kに変換することができます。
②AIポートレート背景除去
続いてのおすすめポイントが「AIポートレート背景除去」機能です。
この機能では、動画に映っている人物を自動で認識し、背景を「透明」にすることができます。また、透明の他にも背景をぼかしたり、塗りつぶすこともできるので、動画のテーマやジャンルによっては使い勝手の良い機能になると思います。
③マジックスカイ
続いて「マジックスカイ」機能です。この機能を使うことで、動画の空の背景を変更することができます。
夕焼けや星空など8つのサンプル動画が用意されているので、お好みの動画を選択するだけで、空の背景が変わります。また、既に保有している空の素材もインポートして使用することも可能です。
他の機能に比べて利用シーンは限られると思いますが、面白い機能だと思います。
④動画修復
最後が「動画修復」の機能です。
破損したり不自然な歪みが発生した動画を修復してくれる機能です。手元に壊れた動画が無いため、動画修復機能を試すことはできませんでした。
無料版では修復された動画をエクスポートできないものの、どれくらい修復してくれるのかを確認することができるので、もし修復したい動画をお持ちの方は、一度ダウンロードしてみるのもいいかもしれません。
「HitPaw Video Enhancer」のAI高画質化機能を使ってみた
今回は特別にHitPaw社から「HitPaw Video Enhancer」のライセンスコードを頂いたので、一番気になる「AI高画質化」機能を試してみました。
動画をアップロードして高画質化する
それではさっそく「HitPaw Video Enhancer」を起動してみます。
ソフトを起動すると、下記のような画面になります。
主な機能は画面左のメニューをクリックすると変更できます。
今回は「動画高画化」を試すので、このまま動画ファイルをドラッグ&ドロップします。
無事に動画が読み込まれると、動画の加工処理画面に切り替わります。
画面右側には、「フェイスモデル」「アニメ専用モデル」などさまざまな場面の動画を高画質化するAIモデルが並んでいます。
素材に合った最適なAIモデルを選択するようにしましょう。
モデル効果を「高画質」にして、どれくらい変化があるのか「効果のプレビュー」をクリックします。
「プレビュー」から「エクスポート」まで
すると下記のような画面になります。
画面左に処理前のオリジナルの動画が表示され、右側に処理された後の動画が並んで表示されます。
プレビュー画面では、処理する動画の最初から最後までを確認することができず、最大で10秒だけ確認することができます。
動画の変更具合は画像では伝わりにくいため、記事の後半に動画を掲載しています。ぜひ、そちらをご確認ください。
プレビューして問題なければ、画面右上にある「エクスポート」をクリックします。
あとは処理が終わるのを待つだけです。
右側の「83.07%」という表示が完了度なので、100%になると高画質化の完了です。
高画質化した動画を確認する
それでは、実際に「HitPaw Video Enhancer」を使って、高画質化した動画を確認してみます。
今回は、解像度が「866×472」だった動画を「3840×2160(4k)」にしてみました。
解像度の低いオリジナルの動画は全体的にぼやけた印象なのに対して、「HitPaw Video Enhancer」を使用した処理後の動画は、くっきりとした綺麗な動画になっているのが分かると思います。
「高画質化」は満足、気になる他のAIモデル
今回は「HitPaw Video Enhancer」の「動画高画質化」の機能を試してみました。
実際に使ってみた感想として、特に難しい操作は必要なく、高画質化に関しては満足のいく性能でした。注意点としては、パソコンの性能にもよりますが、あまりにも長い動画を処理するのに時間が数時間もかかる可能性があるので、寝る前に処理を実行するなど工夫が必要になるかもしれません。
また「動画高画質化」のなかには、「手振れ補正モデル」など使い勝手の良さそうなAIモデルもあるので、気になる方はぜひ試してみてください。