2026年2月の衆院選で、自由民主党が大幅に議席を伸ばし、大勝しました。
これにより、これまで掲げてきた経済・生活支援政策が、今後は実行段階に移る可能性があります。
物価高が続くなか、こうした政策が家計や暮らしにどのような影響を及ぼすのかを整理します。
注目されるのは、物価高対策、子育て支援、教育費、医療費、エネルギーコストの5分野です。
- 食料品の消費税率引き下げによる家計負担の変化
- 子育て支援金制度による医療保険料負担の変化
- 高校授業料の無償化拡大
- 診療報酬改定による医療費負担の変化
- ガソリン税や電気・ガス料金をめぐる制度変更
※本記事は、2026年の衆院選で自民党が大勝した結果を踏まえつつ、今後の政策動向を整理したものです。
実際の制度内容や開始時期は、法案審議や予算編成の状況により変更される可能性があります。
食料品の消費税ゼロが検討対象に

自民党が公約として掲げてきた施策の一つが、食料品にかかる消費税率の引き下げです。
現在は軽減税率8%が適用されていますが、これを一定期間ゼロにする案が党内で検討されています。
対象は酒類を除く飲食料品で、外食は含まれないとされています。
導入時期としては2026年4月以降が想定されていますが、実施には法改正と予算措置が必要です。
第一生命経済研究所の試算では、4人家族の場合、年間で約2万5,000円の負担軽減につながる可能性があるとされています。月換算では約2,100円です。
一方で、この措置は期間限定(2年程度)とする案が有力視されています。仮に実施された場合でも、将来的に税率が元に戻る可能性があるため、恒久的な軽減ではない点には注意が必要です。
子育て支援金制度で医療保険料が上乗せされる可能性

2026年度以降、新たに検討されているのが「子ども・子育て支援金制度」です。
これは医療保険料に上乗せする形で財源を確保し、子育て支援策に充てる仕組みです。
「独身税」と呼ばれることもありますが、実際には独身者に限らず、医療保険に加入している全員が対象になります。
制度案では、協会けんぽ加入の会社員で年収400万円の場合、月額で数百円程度の負担増になると試算されています。健康保険組合や国民健康保険では、負担額が異なる見込みです。
将来的には段階的に引き上げられる可能性も指摘されています。
この財源は、児童手当の拡充や出産・育児支援の強化に充てられる想定です。
子育て世帯にとっては支援拡大の恩恵がある一方、子育てを終えた世帯や独身世帯からは負担増への懸念も出ています。
高校授業料の無償化がさらに拡大する可能性

教育費負担の軽減策として、高校授業料の無償化拡大も検討されています。
公立高校はすでに無償化が進んでいますが、私立高校についても所得制限を撤廃し、支援を拡大する案が議論されています。
現在は一定の所得制限がありますが、これを撤廃し、すべての世帯を対象に支援することで、私立高校の授業料が実質的に無償になるケースも増えると見られています。
ただし、無償化の対象は授業料のみです。入学金、施設費、制服代、修学旅行費などは対象外となるため、私立高校では年間30万〜50万円程度の追加負担が生じる点は変わりません。
診療報酬改定で医療費負担が増える可能性

2026年度の診療報酬改定では、医療従事者の処遇改善を目的として、診療報酬本体部分の引き上げが検討されています。
一部報道や業界試算では、3%前後の引き上げとなる可能性が指摘されています。
この場合、患者の窓口負担額もわずかに増える可能性があります。1回あたりの増額は数十円から百円程度と見込まれますが、慢性疾患で定期的に受診している人にとっては、年間では数千円規模の負担増になる可能性があります。
また、医療費の多くは社会保険料で賄われているため、保険料の引き上げにつながる可能性も否定できません。
ガソリン税・電気ガス料金の負担軽減策

ガソリン税のうち、いわゆる「暫定税率(当分の間税率)」は、2025年12月31日をもって廃止されました。
これにより、制度上はガソリン1リットルあたり約25円分の上乗せ税負担がなくなっています。
一方で、軽油に課されている暫定税率(軽油引取税)については、2026年時点でも存続しており、廃止や見直しは引き続き検討課題です。
軽油は物流や業務用車両で多く使われているため、制度変更があれば物価全体に影響する可能性があります。
なお、ガソリンや軽油の価格は、税率だけでなく原油価格や為替、補助金の有無など複数の要因で決まります。
税がなくなっても価格が一律に下がるとは限らない点には注意が必要です。
給付付き税額控除は今後の検討課
給付付き税額控除は、所得税の減税と現金給付を組み合わせた制度です。
低中所得層を中心に、税負担の軽減と手取りの底上げを目的としています。
現時点では、具体的な実施時期や給付額は未定です。
制度設計にはマイナンバーと口座の連携などが必要で、導入までには時間がかかると見られています。
実現すれば、「年収の壁」問題への対策としても期待されています。
注意点と家計への向き合い方
これらの政策は、短期的には家計の負担軽減につながる可能性がある一方、恒久的ではないものが多い点が特徴です。
- 消費税率引き下げは期限付きの可能性
- 子育て支援金は将来的に負担増の可能性
- 医療費は緩やかに増加する傾向
一時的な軽減効果を過信せず、数年後の負担増を見据えた家計管理が重要になります。
よくある質問(FAQ
Q1. 自民党が大勝したことで、家計は本当に楽になるのでしょうか?
A. 一部の支出は軽くなる可能性がありますが、家計全体が一気に楽になるとは限りません。
今回の選挙結果を受け、食料品の消費税や教育費の負担軽減など、家計を支える政策が実行段階に進む可能性は高まっています。特に食費や教育費は、日常的な支出であるため、負担が軽くなれば家計への影響は実感しやすいでしょう。
一方で、子育て支援金制度による医療保険料の上乗せや、診療報酬改定に伴う医療費の増加など、気づきにくい形での負担増も想定されます。支援策と負担増が同時に進む可能性があるため、「得する部分」と「増える支出」の両方を見て判断することが大切です。
Q2. 子育て支援金制度は、子育て世帯以外にとって不利な制度なのでしょうか?
A. 子育て世帯への支援を目的とした制度ですが、医療保険加入者全体が負担する仕組みです。
子育て支援金制度は、児童手当の拡充などを支える財源として、医療保険料に上乗せする形で徴収されることが想定されています。そのため、独身世帯や子育てを終えた世帯も負担の対象になります。
ただし、少子化対策として将来の社会を支える人を増やす狙いがあり、長期的には社会全体の安定につながるという考え方もあります。短期的には負担増と感じる人が多い一方で、制度の効果は時間をかけて現れる点を理解しておく必要があります。
Q3. こうした政策の動きに対して、家計では何を意識すればいいですか?
A. 「一時的な支援」と「将来の負担増」を分けて考えることが重要です。
今回の政策には、期間限定の支援策が多く含まれる可能性があります。たとえば、消費税の引き下げやエネルギー価格対策は、恒久的ではないケースも考えられます。
そのため、支援がある間に家計が楽になったとしても、その分をすべて使い切らないことが現実的な備えになります。
食費・医療費・光熱費といった固定的な支出を把握し、余裕が出た分の一部を貯蓄に回すことで、支援策が終わった後の負担増にも対応しやすくなります。
まとめ
自民党が大勝した場合、生活に直結する政策が動き出す可能性があります。
食料品の消費税や教育費の負担が軽減される一2026年の衆院選で自民党が大勝したことで、生活に直結する政策が実行段階に進む可能性が高まっています。
食料品の消費税や教育費の負担軽減が期待される一方で、医療保険料や医療費など、見えにくい形での負担が増える可能性もあります。
こうした状況では、短期的な支援策だけに目を向けるのではなく、中長期の視点で家計全体を見直すことがこれまで以上に重要になります。
- 家計簿で食費や医療費の支出を把握する
- 将来の負担増を想定し、毎月一定額を貯蓄に回す
政策動向を注視しながら、冷静に家計を整えていきましょう。
出典・参考資料
BBC News Japan
「衆議院選挙で自民党が大勝、全議席確定」
https://www.bbc.com/japanese/articles/c4g0v2gr05ko
内閣府・内閣官房
経済対策・物価高対策・子育て支援政策
https://www.cao.go.jp/
https://www.cas.go.jp/
文部科学省
高等学校等就学支援金制度
https://www.mext.go.jp/
厚生労働省
診療報酬改定・医療保険制度
https://www.mhlw.go.jp/
資源エネルギー庁(経済産業省)
ガソリン税・軽油引取税・電気ガス料金対策
https://www.enecho.meti.go.jp/
国税庁
揮発油税・地方揮発油税の制度
https://www.nta.go.jp/

