2026年2月8日投開票の衆議院選挙で、「食料品の消費税率をゼロにする」政策が大きな争点となっています。
高市早苗首相は1月19日の記者会見で「私自身の悲願」と表明。与野党の多くが食料品消費税の引き下げを公約に掲げています。
この記事では、食料品消費税ゼロの仕組み、各党の公約比較、家計への影響、いつから始まるのか、メリット・デメリットまで徹底解説します。
食料品消費税ゼロとは?
現在、食料品(飲食料品)には軽減税率8%が適用されています。
「食料品消費税ゼロ」とは、この税率を0%に引き下げる政策です。
現在の消費税率
| 品目 | 税率 |
|---|---|
| 一般商品・サービス | 10% |
| 食料品(飲食料品)※軽減税率 | 8% |
| 外食・酒類 | 10% |
ポイント:
- 対象は「飲食料品」(スーパーで買う食品・飲料など)
- 外食・酒類は対象外(10%のまま)
- 多くの政党が「2年間限定」を想定
高市首相の発言【2026年1月19日】
高市早苗首相は1月19日の記者会見で、食料品消費税ゼロについて以下のように発言しました。
「2年間に限り食料品を消費税の対象としない。私自身の悲願だ」
また、衆院選後に設置予定の超党派「国民会議」で「財源やスケジュールの在り方など、実現に向けた検討を加速する」と強調しました。
自民党公約(2026年1月21日発表)
自民党の衆院選公約には以下のように明記されています:
「飲食料品を2年間に限り消費税の対象としないことについて、『国民会議』において、財源やスケジュールのあり方など、実現に向けた検討を加速する」
注意点:
- 「検討を加速する」であり、「実施する」とは明言していない
- 財源(年間約5兆円)の確保が課題
- 選挙結果次第で実現が左右される可能性
各党の消費税公約比較【2026年衆院選】
| 政党 | 消費税に関する公約 | 期間 |
|---|---|---|
| 自民党 | 食料品0%(検討加速) | 2年間 |
| 日本維新の会 | 食料品0% | 2年間 |
| 中道改革連合(立憲+公明) | 食料品0% | 恒久的 |
| 国民民主党 | 一律5%に引き下げ | 一時的 |
| 日本共産党 | 一律5%→将来廃止 | 段階的 |
| れいわ新選組 | 消費税廃止 | 恒久的 |
| 参政党 | 段階的に廃止 | 段階的 |
| 日本保守党 | 食料品0% | 恒久的 |
| 社民党 | 食料品0% | 恒久的(3年間ゼロ後) |
| チームみらい | 10%据え置き(社会保険料減を優先) | – |
与党(自民・維新)
自民党と日本維新の会の連立合意には「飲食料品については2年間に限り消費税の対象としないことも視野に法制化の検討を行う」と明記されています。
野党(中道改革連合)
立憲民主党と公明党が結成した新党「中道改革連合」は、恒久的な食料品消費税ゼロを主張。財源として「政府系投資ファンドの活用」を提案しています。
国民民主党
食料品だけでなく一律5%への引き下げを主張。「与党と中道改革連合の消費税引き下げは再来年以降になる」と指摘しています。
いつから実施される?
結論:現時点では未定です。
報道では「2026年度内の開始を想定」という表現もありますが、具体的な実施日は決まっていません。
実施までの流れ(想定)
- 2026年2月8日:衆院選投開票
- 選挙後:与野党「国民会議」設置
- 法律の検討・成立:国会での審議
- 準備期間:レジシステム改修、事業者対応など
- 実施:早くても2026年度後半〜2027年度か
過去の消費税率変更では、法律成立から実施まで1年以上の準備期間が設けられています。
高市首相は1月25日、「2026年度内の食料品消費税ゼロを目指す」と発言しましたが、具体的なスケジュールは示されていません。
家計への影響シミュレーション
食料品の消費税が8%→0%になった場合、どのくらいお得になるのでしょうか?
世帯別の年間負担軽減額(試算)
| 世帯タイプ | 月平均食費(軽減税率対象) | 年間軽減額(税率0%時) |
|---|---|---|
| 2人世帯 | 約5万円 | 約4.8万円 |
| 3人世帯 | 約6.5万円 | 約6.2万円 |
| 4人世帯 | 約7.5万円 | 約7.2万円 |
| 平均(2人以上世帯) | 約7万円 | 約8.8万円 |
大和総研の試算によると、世帯あたり年間約8.8万円の負担軽減が見込まれます。
月々の節約額
- 月約7,000円〜9,000円の支出減
- 毎日の買い物で「消費税0円」を実感できる
メリット・デメリット
メリット
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 家計負担の軽減 | 年間約8.8万円の節約(平均世帯) |
| 即効性のある物価対策 | 毎日の買い物で実感できる |
| 低所得世帯ほど恩恵 | 食費の支出割合が高い世帯に有利 |
| 消費の活性化 | 可処分所得の増加による消費増 |
デメリット・課題
| デメリット | 内容 |
|---|---|
| 財源問題 | 年間約5兆円の税収減 |
| 事業者の負担増 | レジシステム改修、事務手続きの複雑化 |
| 飲食店への影響 | 仕入税額控除の問題(後述) |
| 農家・漁家への影響 | 仕入れにかかる消費税が控除できなくなる可能性 |
| 価格に反映されない可能性 | 企業が価格を据え置く可能性 |
飲食店・農家への影響【要注意】
食料品消費税ゼロは、消費者にはメリットがありますが、事業者には複雑な問題が生じます。
「免税」と「非課税」の違い
食料品消費税ゼロの実現方法には「免税(ゼロ税率)」と「非課税」の2種類があります。
| 方式 | 仕入税額控除 | 事業者への影響 |
|---|---|---|
| 免税(ゼロ税率) | できる | 比較的軽い |
| 非課税 | できない | 負担増の可能性 |
現時点では、どちらの方式になるか未定です。
飲食店への影響
飲食店は「外食」として消費税10%のままですが、仕入れる食材は**0%**になります。
- 免税(ゼロ税率)の場合:仕入業者が値下げすれば問題なし
- 非課税の場合:仕入税額控除ができず、納税額が増える可能性
問題点:
「仕入業者が消費税分を値下げするとは限らない。価格を下げるかどうかは力関係で決まる」
大手チェーンは値下げ交渉ができても、小規模飲食店は弱い立場になる可能性があります。
農家・漁家への影響
農家の場合、売り上げ(食料品)は0%になりますが、農機具・肥料・農薬・燃料などは10%のままです。
- 仕入れで支払った消費税が取り戻せない可能性
- 年間数十万円〜数百万円の負担増になるケースも
よくある質問(FAQ)
Q1. 食料品消費税ゼロはいつから始まる?
A. 現時点では未定です。 2026年2月8日の衆院選の結果を受けて、国民会議で検討が始まります。早くても2026年度後半〜2027年度以降と予想されます。
Q2. 外食も0%になる?
A. いいえ。 対象は「飲食料品」のみで、外食・酒類は10%のままです。現在の軽減税率と同じ区分です。
Q3. 財源はどうするの?
A. まだ決まっていません。 高市首相は「特例公債(赤字国債)に頼ることなく、補助金や租税特別措置、税外収入などの見直し」と述べていますが、具体的な財源は示されていません。
Q4. 本当に実現するの?
A. 不透明です。 政府内では「実現できない」との見方も広がっています。選挙結果や国会での議論次第で、内容が変わる可能性があります。
Q5. 選挙で誰に投票すればいい?
A. 各党の公約を比較して判断してください。
- 食料品0%を重視 → 自民・維新・中道・日本保守・社民
- 一律5%を重視 → 国民民主・共産
- 消費税廃止を重視 → れいわ・参政党
- 社会保険料減を重視 → チームみらい
各党公約の「落とし穴」に注意
食料品消費税ゼロには、以下の点に注意が必要です。
1. 「検討を加速」≠「実施する」
自民党の公約は「検討を加速する」であり、確実に実施するとは明言していません。
2. 2年間限定の意味
2年間限定の場合、その後は8%に戻る可能性があります。恒久的な減税を求めるなら、中道改革連合や日本保守党の公約を確認しましょう。
3. 価格に反映されるとは限らない
税率が0%になっても、小売価格が8%分下がるとは限りません。 企業が利益として吸収する可能性もあります。
まとめ
2026年衆院選で「食料品消費税ゼロ」が大きな争点となっています。
ポイントまとめ:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 飲食料品(外食・酒類除く) |
| 税率 | 8% → 0% |
| 期間 | 2年間(自民・維新)/ 恒久(中道など) |
| 家計への影響 | 年間約8.8万円の負担軽減(平均世帯) |
| 税収減 | 年間約5兆円 |
| 実施時期 | 未定(2026年度後半〜2027年度以降か) |
| 課題 | 財源、事業者負担、飲食店・農家への影響 |
重要なのは、選挙で投票する前に各党の公約を比較し、自分の生活にどう影響するかを考えることです。
選挙結果次第で、この政策の実現可能性は大きく変わります。2月8日の投票日に向けて、最新情報をチェックしましょう。
参考リンク
※本記事は2026年1月27日時点の報道情報をもとに作成しています。消費税減税は検討段階であり、実施の有無・時期・内容は未定です。必ず公式発表をご確認ください。

