自動車保険が高くなる理由と2026年の値上げ対策

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自動車保険に関する要点

2025〜2026年にかけて大手損保4社が相次いで保険料を引き上げました。修理費の高騰、自然災害の頻発、コロナ後の事故件数回復という3つの構造変化が重なり、値上げ幅は記録を更新し続けています。無事故でも保険料が上がる理由を知ったうえで、今すぐ契約内容を見直してください。

重要ポイント

  • 2026年1月、大手3社が6〜7.5%引き上げ(過去最大)
  • 衝突被害軽減ブレーキ搭載車の修理費が高額化
  • 軽自動車の料率クラスが3→7段階に拡大し格差拡大
  • 無事故でも保険料が上がるケースがある
  • ダイレクト型への乗り換えで20〜30%節約できる場合も

2025〜2026年の自動車保険の値上げ幅は過去最大になった

大手4社が一斉に引き上げ、2年連続の改定

損害保険ジャパン、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保の3社が2026年1月に保険料を6〜7.5%引き上げ、各社の引き上げ幅は過去最大となりました。東京海上日動はすでに2025年10月に8.5%引き上げており、大手4社の足並みが揃った形です。

2年連続の値上げです。2025年1月の改定でも、あいおいニッセイ同和損保が18.9%、損保ジャパンが12.6%、三井住友海上が11.8%といった実質的な値上がりが確認されています。年間5万円台だった保険料が、車の種類や補償内容次第で6万円台になる可能性も出てきました。

損保ジャパンは2026年7月にも追加値上げを発表

損保ジャパンは2026年7月にも平均1.8%の追加値上げを発表しており、7〜12月に更改を迎える契約者にとっては1月分と合算して平均9.4%の引き上げになる見込みです。更新月によっては、実質二重の値上げを受けることになります。

なぜ修理費がここまで上がったのか

ADAS搭載車の普及で1件あたりの修理費が跳ね上がった

修理費上昇の大きな要因は、ADAS(先進運転支援システム)の急速な普及です。カメラやレーダー部品の高性能化が修理費に直結し、高度な作業技術が求められることで工数も増えます。工数が増えれば、人件費もその分のしかかります。

私自身、昨年フロントカメラ付き車をバンパー修理に出したとき、「センサーの再校正で工賃が3万円加算された」と言われて絶句しました。高機能化の代償は、保険料という形でじわじわ全員に回ってきます。

整備士不足で工賃単価が平均9.2%引き上げられた

整備士の人手不足も深刻で、2024年度の自動車整備士の有効求人倍率は5倍超に達しました(日本経済新聞、2025年8月)。大手4社は整備業者に支払う1時間あたりの修理費を平均9.2%引き上げており、今後も保険料の押し上げ要因になり続ける見通しです。

部品価格も原材料費・物流費の上昇で高止まり

部品代も同様に上がっています。修理に使う部品価格も年々上昇を続けており、原材料費・エネルギー費・物流費の複合的なコスト増が背景にあります。

→ 自分の車にADASが搭載されているか、取扱説明書かディーラーに確認しておくと修理費の目安がわかります。

自然災害と事故件数の増加が追い打ちをかけている

台風・ひょう災による車両保険の支払いが急増

豪雨や台風などの自然災害が頻発・激甚化しており、浸水被害などによる保険金支払いが増えていることも大きく影響しています。ひょう災は一度発生すると広範囲に被害が及ぶため、保険会社の負担が集中しやすい性質があります。

コロナ後の交通量回復で事故件数が元の水準に戻った

コロナ禍で行動制限があった期間、保険会社は事故減少を見込んで保険料を引き下げていました。現在は交通量がコロナ前の水準に戻り、事故件数が回復しています。値下げした料率のまま維持できなくなった、というのが正直なところです。

大手損保の自動車保険収支は本業ベースで悪化している

東京海上日動は2024年度の自動車保険収支が12年ぶりに実質的な赤字となっています。損害率と事業費率の両方が上昇しており、大手各社の過去最高益は政策保有株の売却益によるもので、保険事業の本体は悪化しています。

→ 車両保険の補償内容に「自然災害」が含まれているか、今すぐ証券を確認してください。

軽自動車オーナーが特に注意すべき料率クラス変更

料率クラスが3段階から7段階に拡大、格差は最大1.7倍に

2025年1月より、軽自動車の型式別料率クラスが3段階から7段階に拡大されました。これまで1.2倍だった最大と最小の保険料の格差が、1.7倍に広がっています。

自分の型式のクラスは損害保険料率算出機構で確認できる

自分の車がどのクラスに該当するかは、損害保険料率算出機構の公式サイトで型式を入力すれば確認できます。私が試したところ、10年前の軽自動車と最近のモデルでクラスが2段階違い、年間保険料に5千円以上の差が出ていました。更新前に一度調べることを勧めます。

→ 損害保険料率算出機構のサイト(https://www.giroj.or.jp/)で型式を検索し、前年からクラスが上がっていないか確認してください。

自動車保険に関する注意点・トラブル対応

無事故なのに保険料が上がったと感じたら、まず3つを確認してください。

確認1:値上げが反映されるのは更新タイミング

値上げが反映されるのは契約や更新のタイミングです。満期まで契約を変えなければ値上げ前の保険料が続くため、満期に合わせた対応が影響を最小限に抑えられます。

確認2:無事故でも型式別料率クラスが上がっていないか

同じ型式の車に乗るドライバー全体の事故が増えると、自分が無事故でもクラスが上がります。前年の証券と比べてクラスが変わっていないかを必ず照合してください。

確認3:新車割引や年齢別割引が失効していないか

新車割引や年齢別割引は、条件が変わると自動的に外れます。割引の適用状況は更新通知の明細で確認できます。乗り換えを急いで等級をリセットするのは避けてください。20等級に近い方はとくに、等級が持ち越せる保険会社への乗り換えを選ぶことが先決です。

→ 更新通知が届いたら、前年の証券と並べて「等級・料率クラス・割引の3点」が変わっていないかを照合してください。

自動車保険に関するよくある質問

Q. 無事故なのに更新後に保険料が上がったのはなぜですか

保険料改定、割引の失効、型式別料率クラスの引き上げの3つが主な原因です。等級が1つ上がっても、保険会社全体の改定幅がそれを上回れば保険料は上がります。たとえば等級の割引改善が1%でも、保険料改定が5%なら差し引き4%の値上がりになります。

Q. ダイレクト型(ネット型)保険に乗り換えると本当に安くなりますか

乗り換えを勧めます。代理店型からネット型に切り替えることで、同じ補償内容でも20〜30%安くなる例があります。補償の厚さや事故対応の体制は会社ごとに差があるため、見積もりを取る前に各社の口コミを調べておくと失敗が少なくなります。

Q. 軽自動車の保険料は今後も上がり続けますか

当面は上がり続けると見ています。損害保険料率算出機構は2024年6月に参考純率を5.7%引き上げており、この改定が2026年以降の保険料に順次反映される見込みです。料率クラスの拡大は完了していますが、修理費と整備士人件費が下がる兆しがない以上、値上げの圧力は続きます。

Q. 車両保険をはずせば保険料は大きく下がりますか

年式が古い車なら外すほうが合理的です。車両保険は保険料に占める割合が大きく、外すと数千〜数万円の削減になるケースもあります。走行中の自損事故や盗難の補償はなくなりますが、購入から7年以上経ち残価が低い車では外すことをまず検討してください。

Q. 保険会社を乗り換えるとき等級はどうなりますか

等級はそのまま引き継げます。前契約の満期証明書または中途解約証明書を新しい保険会社に提出すれば等級が持ち越されます。等級が高いほど割引率が大きいので、乗り換えで等級を失うことはありません。

まとめ

今回の値上げは、修理費・自然災害・交通量回復という3つが重なった構造的な問題です。無事故でも保険料が上がる仕組みを理解したうえで、型式別料率クラス・契約条件・保険会社の種別という3点を軸に見直すと節約の余地が見えてきます。ダイレクト型への乗り換えは、手間15分で年間1万円以上の差になることもあります。2026年1月の改定が迫っている方は、満期前に複数社の見積もりを取ることを今すぐ実行してください。

出典・参考資料

  • 損害保険料率算出機構「2024年度 自動車保険の概況」(https://www.giroj.or.jp/)
  • 日本経済新聞「大手損保4社、自動車保険を6〜8.5%引き上げへ」(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB257K30V20C25A7000000/)
  • 日本経済新聞「損保ジャパン、車保険料を7月に1.8%上げ」(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB197IH0Z10C26A2000000/)
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この記事を書いた人

おトクらし編集部です!(管理人もやってます!)お得・節約・ポイ活・キャッシュレス・キャンペーン…などの言葉に敏感な運営メンバーが、日々のお得にまつわる情報を配信!

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