家電サブスクとは、毎月定額料金でさまざまな家電を利用できるサービスです。
近年多くの分野で「買う」より「借りる」を選ぶ方が増えてきており、家電サブスクにおいても利用者は伸びていくと考えられます。
参考:家具、家電のレンタルサービスに興味を持つ人は約25%! FPが勧めるレンタルがお得なものとは
家電サブスクをよりお得に利用するためには、月額費用が安くかつ送料などの費用が少ないものを選ぶことがポイントになるでしょう。
今回は、さまざまなニーズに合わせて、おすすめの家電サブスクを紹介します。
家電サブスクのメリットは?
まずは、家電サブスクのメリットをご紹介します。
定額で好きな家電を好きなだけ利用できる
1つ目のメリットは、好きな家電を借りられ、さらに借りる期間も選べることです。
短期間で入れ替えることはもちろん、気に入れば好きなだけ借りることもできます。
また定額料金なので月々の出費が分かりやすく、毎月の家計管理の負担になりません。
一人暮らしや引越し時のコストを抑えられる
2つ目のメリットは、購入時と比べて初期費用を抑えられることです。家電を購入すると、ある程度まとまった出費がかかります。特に引っ越し時には家電以外にも出費がかさむため、家電の購入費用はできるだけ抑えたいところです。
家電サブスクは月額料金で支払うので、一度に出ていくコストを抑えられます。
「バルミューダ ザ・クリーナー 掃除機 サイクロン C01A 」例に金額を見てみると、次のようになります。
費用 | メーカー希望価格 | サブスクの月額料金 |
---|---|---|
初月にかかる費用 | 59,400円 | 4,087円(12ヶ月契約) |
12ヶ月後にかかった費用 | 59,400円 | 49,044円 |
例に挙げたバルミューダの掃除機の場合、初月にかかる費用を4,087円に抑えられるだけでなく、12ヶ月間サブスクを利用した場合、メーカーの希望価格よりも約10,000円お得です。
家電のお試し利用や交換が可能
3つ目のメリットは、気になる家電を気軽にお試しできることです。
家電は大きいものになると置き場所の確保が必要になり、費用も高くなるので慎重に購入を決めなくてはいけません。
しかし家電サブスクなら、使わなくなったら他の家電に交換したり、部屋に合わなければ返却したりと柔軟な利用ができます。
気分や生活の変化に合わせて、すぐに部屋のスタイルを替えられるのが強みです。
趣味に使える家電やブランド家電も利用できる
4つ目のメリットは、趣味で使いたい家電やブランド家電を気軽に利用できることです。
家電には、冷蔵庫や洗濯機のように生活の基盤となるものから、カメラやドローンなど趣味の範囲のものまでさまざまな種類があります。気になりつつも購入に踏み切れなかったものを借りるのも、家電サブスクの楽しみ方のひとつです。
また、購入するとなると躊躇しがちな、ブランド家電を借りてみるのもよいでしょう。バルミューダやデロンギのトースターなどの高級でハイスペックな家電の使用感や、洗練されたデザインを楽しむ機会として利用するのも選択肢のひとつです。
家電サブスクのデメリット、注意点は?
家電サブスクを上手に利用するために、デメリットになり得るポイントや注意点も知っておきましょう。
長期間の利用には向いていないことがある
家電サブスクは購入するよりも安い金額でスタートできますが、長期間利用すると購入するよりも高くなることがあります。
例えば、「冷蔵庫:アイリスオーヤマ 162L 2ドア」を利用した場合を見てみます。
費用 | サブスクで利用した場合 | 購入した場合 |
---|---|---|
初月にかかる費用 | 3,014円(月額料金) | 37,873円 |
2年後(24ヶ月後) | 72,336円 | なし |
上記で挙げた冷蔵庫の場合、サブスク利用期間が13ヶ月以上になると購入金額を上回ります。
コスト面を重視したい方は月額費用だけで決めるのではなく、利用したい期間も考慮しましょう。
もしそのまま使い続けるのであれば、サービスによっては買い取ることも可能です。
「商品をまずは使ってみて、気に入ったら買取までしたい」と考えるのであれば、買取可能なサービスを利用するのがおすすめです。
送料や手数料、違約金などがかかることもある
送料や手数料、違約金など月額料金以外のコストはサブスクによって異なるため、注意が必要です。
サービス名 | 月額料金以外のコスト |
---|---|
subsclife | ・組み立て設置サービス ・配送料 ・回収手数料 ・中途解約手数料 |
CLAS | ・中途解約時の往復送料 ・組み立て、設置料(オプション) |
ゲオあれこれレンタル | ・一部エリアへの配送料 ・解約金 |



「上記に挙げたコスト+(月額料金×利用期間)」が実際にかかる料金です。
契約期間が決まっている家電サブスクの多くは、途中解約に関する違約金が定められています。
契約満了までの期間が長いほど中途解約料が多くなる傾向があるため、利用期間は慎重に決めましょう。
また、いろいろな家電を使いたい方、短期間で交換しながら使いたい方は、配送料や回収手数料をチェックしておくことをおすすめします。
「家電サブスク」と「家電レンタル」の違いは?
「家電サブスク」と「家電レンタル」はどちらも家電を借りるサービスなので、違いが分かりにくいですよね。
2つの違いを表にまとめました。どちらのサービスが良いか悩んでいる方はご参考ください。
特徴 | 家電サブスク | 家電レンタル |
---|---|---|
費用の支払い方法 | クレジットカード | サービスによって異なる(一括前払い、銀行振り込み、クレジットカード払いなどさまざま) |
レンタル期間 | 1ヶ月単位で決まっている | 数日~数か月まで自分で選べる |
送料や手数料の発生 | サービスによって異なる | サービスによって異なる |
解約金の発生 | 中途解約時に発生する | 基本的になし |
他の商品への交換 | 可能 | 不可 |
サブスクとレンタルの大きな違いは「利用期間」と「他の商品への交換」となっています。
より短期間の利用に向いているのがレンタルで、多くの商品を利用するならサブスクがおすすめです。
家電サブスクをとにかく安く利用する方法は?
ここからは「家電サブスクを少しでも安く利用したい!」という方に向けて、利用時のポイントをご紹介します。
サブスクや商品を選ぶ際は、以下に挙げる5つをチェックしてみてください。
借りる期間を決め、もっとも安くなる家電サブスクを利用する
1つめのポイントは、あらかじめ利用期間を決めて各サービスの商品を比較することです。
家電サブスクは種類が多く、借りる期間によって費用が異なる商品も多いため、一見するだけでは料金が比較しにくくなっています。
借りる期間を決めておけば、月額費用×利用期間で費用を比較しやすくなり、結果としてコストダウンができるでしょう。
SHARPの2ドア冷蔵庫(152L)の場合 | 利用期間3ヶ月 | 利用期間12ヶ月 | 利用期間24ヶ月 |
---|---|---|---|
subsclife (利用期間により月額料金は異なる) | 78,180円(月額26,060円) | 78,120円(月額6,510円) | 78,240円(月額3,260円) |
CLAS (定額3,960円/月) | 11,880円 | 47,520円 | 95,040円 |
上記のように、同じ商品でも利用期間によってかかる料金は大きく違います。
例に挙げた冷蔵庫の場合、3ヶ月〜12ヶ月利用するならCLASのほうが安いですが、24ヶ月利用ならsubsclifeのほうが安いことが分かりますね。
サブスクのなかでも、subsclifeのように利用期間によって月額料金も異なるサービスは、1年以上を超える長期的な利用に向いています。一方で、短期的な利用は比較的割高です。
CLASのように、利用期間に関わらず月額料金が一定のサービスは、短期間利用したい方におすすめできます。
しかし、利用期間が長くなるほど費用も重なっていくので注意しましょう。
セット商品を利用する
2つめのポイントは、セット商品を賢く利用することです。
家電サブスクには「基本家電5点セット」などのセット商品を用意しているところがあります。
あるるの基本家電セット※ | 3ヶ月契約 | 12ヶ月プラン | 24ヶ月プラン |
---|---|---|---|
5点セットのプラン | 42,108円(一括払い) | 63,880円(月払い:月5,324円) | 95,832円(月払い:月3,993円) |
3点セットのプラン | 38,280円(一括払い) | 58,080円(月払い:月4,840円) | 87,120円(月払い:月3,630円) |
セット商品があるサービスは、単品で借りるよりも安い料金で提供していることが多いので、利用したい家電が数点ある方は要チェックです。
ただし、セット商品になっている家電の性能は比較的ベーシックなので、最新機能やデザインを重視する方にはおすすめできません。
反対に、「コスパ重視」「同時に借りる家電の数が多い」という方には、いっぺんに借りられてコストも抑えられるセット商品は満足度が高いプランとなるでしょう。
新品ではなく中古家電を借りる
家電サブスクで取り扱う商品には、新品と中古品があります。
安く借りる3つめのポイントは、中古家電を選ぶことです。
費用を少しでも抑えるなら、新品ではなく中古家電を借りられるサブスクを選びましょう。
中古品を借りられるサブスクには、ゲオあれこれレンタルやレンティオなど、多くの選択肢があります。
中古家電は比較的コストを抑えられるため、新品にこだわりのない方はどんな商品ラインナップがあるのかぜひチェックしてみてください。
中古品といっても、商品はサブスク会社でしっかりと動作チェックやクリーニングを行い、適切な環境で保管されているものが貸し出されています。
劣化が目立つ商品は届くことはないと考えてよいでしょう。
送料や手数料がかからない家電サブスクを利用する
4つめのポイントは、送料や手数料など「月額料金以外のコスト」に目を向け、できるだけ料金が発生しないサービスを選ぶことです。
せっかく月々の料金を抑えられても、その他の費用がかさんでしまっては本末転倒になってしまいます。
送料や組み立て手数料などのコストにいくらかかるのか、利用前にしっかりと確認しましょう。
サービス名 | 手数料の特徴 |
---|---|
CLAS | 3ヶ月以上利用すれば配送料が0円。そのほか、手数料はかからない。 |
subsclife | 配送料に加え、利用終了時には一律3,300円の回収手数料がかかる。 |
ゲオあれこれレンタル | 送料一部地域を除き送料無料。 |
あるる基本家電セット | 1年以上の契約は、設置料も料金に含まれた「コミコミ月々払い」を選択できる。 |
月額料金以外のコストは各サービスによって異なりますが、とくに利用期間が短く、気軽に家電を入れ替えたい方は配送料や手数料に要注意です。
交換するたびに費用が発生してしまうので、送料がかからないサービスを選ぶことをおすすめします。
万が一の破損・故障時に保証を受けられる家電サブスクを選ぶ
コストを抑える5つめのポイントは、保障が充実した家電サブスクを選ぶことです。
家電サブスクの多くは、利用中に自然についた傷や汚れに関して、特に費用はかかりません。
ただし、故意に破損や故障させた場合などは修理費用を請求される可能性があります。
通常の使用方法で使うぶんには気にする必要はありませんが、手荒な使い方にならないよう注意しましょう。
一部のサブスクでは、利用者の過失による破損でも補償額の上限が決まっています。
万が一商品を壊してしまっても、請求額の上限が決まっていれば安心です。
利用者の過失による破損時の負担金として、たとえば「レンティオ」では上限2000円まで、「ゲオあれこれレンタル」では上限5,000円までという設定になっています。
上記の例に挙げたサービスでも、故意に壊してしまったものでなければ利用者に修理費の請求はありません。
もし、物を壊しやすいタイプの方であれば故障や破損に関する保障が手厚いサービスを選ぶのがおすすめです。
【シーン別】おすすめ家電サブスク5選
サブスクを上手に活用するには、各サービスの特徴をおさえ、自分に合ったサブスクを選ぶ必要があります。
ここでは、「家電一式を揃えるときにお得なサブスク」「豊富なラインナップを取り揃えているサブスク」の2パターンにわけて、おすすめの家電サブスクをご紹介していきましょう。
一人暮らしに最適!安く家電一式が揃えられる家電サブスク3選
まずは、学生や社会人の一人暮らしや、単身赴任に活用できるおすすめの家電サブスクを紹介します。
CLAS
CLASは、家具を含めたさまざまな家電を揃えられるサブスクです。
家電の種類はもちろん、多くの商品で複数のカラーバリエーションを用意しているので、部屋の雰囲気に合った家電を選べます。
月額料金が比較的リーズナブルなCLASは、家電サブスクのなかでも特に短期利用のニーズに強いサービスです。
利用期間の縛りがなく、3ヶ月以上の利用で往復の送料も無料になります。
複数の家電を一気に借りても、家計を圧迫しすぎることなく生活をスタートできるでしょう。

あるる
あるるの目玉プランは、圧倒的なコスパを誇る基本家電セットです。
洗濯機、冷蔵庫、テレビ、掃除機など、生活に欠かせない家電が一気に揃うので、借りた初日から不便のない生活が送れるでしょう。
利用期間が長くなるほど月々の支払いを抑えられるため、学生の1人暮らしや数年に渡る単身赴任など、ある程度長期的な利用にも向いています。
セットに含まれる家電は、1商品ごとに追加料金を支払えば機能が充実した商品へとグレードアップも可能です。
必要なものは揃えつつ、自分に合ったこだわりも追加できる点がポイントとなっています。

airRoom
新品にこだわりがなければ、品揃えとコスト面の両方でバランスの良いairRoomがおすすめです。
中古品とは思えないきれいな商品が届き、料金も比較的リーズナブルとなっています。
airRoomは、部屋のテーマごとに合う商品を特集しているため、「一気に自分好みの空間に変えたい!」というニーズも、値段を抑えつつ叶えられるでしょう
。アウトレットセールやレンタル期間に応じた割引キャンペーンも積極的に行っているので、気になる方は借りたい家電がないかチェックしてみましょう。
趣味に活用できる家電も!豊富なラインナップが魅力の家電サブスク2選
次に、家電を購入前にお試し利用したい、さまざまな家電を使ってみたい、という方にぴったりの家電サブスクをご紹介します。
ゲオあれこれレンタル
ゲオあれこれレンタルは、生活家電をはじめ、PC周りに必要な家電やカメラ、スマホまでさまざまな家電や電子機器を借りられるサービスです。
他社にはないめずらしい商品が多いため、思いがけずお得な商品に出会うかもしれません。
取り扱っている商品は新品ではありませんが、管理は行き届いており、コストは抑えられています。
月額で借りるプラン以外にも数日間のレンタルプランもあるため、気軽な気持ちでお試しできるのも魅力です。

レンティオ
レンティオはキッチン家電や生活家電、美容家電など、幅広いラインナップから選べるサブスクです。
商品ページにはカレンダーが表示されており、利用可能な日数が一目で分かるようになっています。
初めての方も操作に困ることなく、スムーズに利用できるでしょう。
レンティオは生活家電はもちろん、アウトドア用品や季節家電など、ニーズが一定期間に限られる家電も豊富となっています。
シーズンオフに保管場所を必要としない、季節用品の利用もおすすめです。

まとめ
家電サブスクをお得に利用するには、利用期間をあらかじめ決めておき、諸費用も含めたトータルの料金で比較することが大切です。
各サービスで特徴や強みが異なるので、ご自身の生活スタイルやこだわりポイントに合った会社を選びましょう。