「転職エージェントはやめとけ」と言われる理由は?使うべき人と賢い活用法を解説

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転職エージェントは無料で求人紹介や面接対策をしてもらえる便利なサービスですが、一部で「やめとけ」「使わないほうがいい」と言われているのも事実です。実際に筆者も転職エージェントに登録した際、希望の職種ではなく現職と同じ職種ばかり紹介されて、モヤモヤした経験があります……。

今回は転職エージェントの仕組みから、やめとけと言われている理由、どんな人が使うべきなのかなどを紹介します。転職で後悔しないためにも、自分は転職エージェントを使うべきなのかしっかりと見極めて有効活用していきましょう。

目次

転職エージェントの仕組みと、やめとけと言われる理由

転職エージェントとは、転職を希望する求職者と企業の間に入り、円滑な転職活動をサポートする転職支援のサービスです。利用者は無料で、以下のようなサービスを受けることができます。

転職エージェントの代表的サービス

・公開/非公開求人の紹介
・応募書類の作成アドバイス
・面接対策

私たちが無料でサービスを利用できるのは、転職エージェントが企業から手数料をもらっているから。求職者が採用となった時点で、成功報酬として企業から転職エージェントに手数料が支払われることで、ビジネスが成立しています。

だからこそ、成功報酬を得やすい(=内定が出やすい)求人ばかり紹介する転職エージェントが存在し、求職者ファーストになっていない場合もあることが、「やめとけ」と言われる理由のひとつと考えられるでしょう。

転職エージェントのデメリット 

転職エージェントのデメリットを3つ紹介します。デメリットは「やめとけ」と言われる理由でもあります。転職エージェントの実態を知って、どんなリスクがあるのか把握しておきましょう。

内定が出やすい企業を優先して紹介される

転職エージェントは求職者へ、内定をもらいやすい企業の求人を優先的に紹介したがる傾向があります。その理由は以下の通りです。

転職エージェントが内定見込みを優先する理由

転職エージェントの収入源は、求人企業から支払われる成功報酬
  ↓
内定が出やすい求人を紹介することで、成功報酬を得やすくなる
(担当社員の給与やインセンティブに直結することもある)
  ↓
求職者の希望よりも、内定の見込みを優先する

たとえば、求職者がキャリアアップを目指して今より年収の高い大企業への転職を希望していても、難易度の低い中小企業の求人ばかり紹介されることがあります。また、異業種・異職種の転職を希望しているのに、現職と同じ業界・職種ばかり紹介されるケースもよくあるでしょう。

このようなパターンで希望の会社へ転職できなかった人が後悔して、「転職エージェントはやめとけ」と言っている可能性は高いです。

経験の浅いアドバイザーが担当になる

転職エージェントでは、経験の浅いアドバイザーが担当になる可能性があります。

「キャリアアドバイザー」と名乗っていても、全員がその業界や職種に詳しかったり、転職市場に詳しかったりするわけではありません。なかには人生で一度も転職したことがない人や、新卒1年目の社員が担当につくこともあるでしょう。

アドバイザーよりもあなたのほうが、業界や職種の知識が豊富な場合も往々にしてあると思います。アドバイザーのことを「専門家」として過度に期待しないほうがいいかもしれません。

なお、あまりにもアドバイザーの経験の浅さや知見のなさが気になる場合は、担当変更を打診してみましょう。大切な転職の機会を、「新人アドバイザーの練習」に使う必要はありません。

通常の求人応募と比べて選考で不利

転職エージェント経由の応募は、通常応募と比べて採用されにくい可能性があります。

前述の通り、転職エージェント経由で人材を採用する場合、求人企業は転職エージェントに成功報酬を支払います。その額は数百万円にも及ぶ ことがあります。一方で、転職サイトやハローワーク、Indeed等に出稿し、採用に至った場合、採用時点で企業側の支払いが発生することはありません。

たとえば、転職サイトにも転職エージェントにも求人を出稿している企業が、同レベルの求職者から1人を選ばなければならないとき、費用が掛からない転職サイト経由の人を選ぶでしょう。

転職サイトにも求人を出していて、応募も多数発生していそうな企業の場合、「転職エージェント経由だから」という理由で採用の優先度が下がってしまうかもしれません。

転職エージェント のメリット

転職エージェントのメリットも3つ紹介します。「やめとけ」と言われることもある転職エージェントですが、登録するメリットも存在するので、転職の手段のひとつとして検討してみましょう。

非公開求人を紹介してもらえる

転職エージェントを利用するメリットの一つに、非公開求人の情報を得られることが挙げられます。企業の中には、求人サイトには掲載せずに転職エージェントにのみ求人情報を提供しているケースが多くあります。

特に採用数の少ないレア求人や、一定レベルが求められるハイレベル人材・専門人材の求人は、求人サイトに掲載するより、転職エージェントに頼んだ方が効率よく採用できる可能性があるからです。

求職者側にとっては、転職エージェントに登録することにより、一般の求人サイトでは見つけられない魅力的な求人に出会える可能性が高くなるでしょう。

履歴書や面接の無料アドバイス

転職エージェントを利用すれば多くの場合、エントリーシートや履歴書の作成から面接対策まで無料でサポートしてもらえます。

キャリアアドバイザーが、あなたの経験に合わせて以下のようなレクチャーやアドバイスをしてくれるでしょう。

キャリアアドバイザーからのアドバス例

・履歴書や職務経歴書の書き方
・志望動機や自己PRの作り方
・面接での受け答えや質問対策
・面接マナーや身だしなみ
・採用担当者の雰囲気など、求人サイトには載っていない情報

新卒での就活と社会人になってからの転職では、対策すべきことも異なります。特に初めて転職する人は、勝手が分からず不安に感じることも多いでしょう。そんな場合は、一から転職対策を勉強するよりも転職エージェントを頼った方が、効率よくスムーズに転職活動を進めていけるかもしれません。

企業とのやり取りを代行してもらえる

企業とのやり取りを代行してもらえることも、転職エージェントを利用するメリットのひとつです。多くの転職エージェントで面接の日程調整から年収交渉まで、求職者に変わって代行してくれます。

主なエージェントの代行範囲

・求人企業への応募手続き
・面接日程の調整
・年収交渉
・内定辞退

現職の業務と並行しながらスキマ時間で転職活動をするのは、多忙な人ほど困難になります。任せられる事務的な部分は転職エージェントに代行してもらうことで、効率を高めましょう。また、「自分で年収交渉するのが不安」という人でも、プロに任せることで希望年収での転職が叶いやすくなるかもしれません。

転職エージェントを使うべき人・使わない方がいい人

転職エージェントのメリットから、以下のような人は積極的に活用したほうがいいと考えられます。

転職エージェントを使うべき人の特徴

・初めて転職する人
・転職のやり方が分からない人、不安な人
・在職中で時間が取れない人
・面接の対策や練習がしたい人
・第三者からのアドバイスがほしい人
・求人サイトにないようなハイクラス求人、専門職求人を狙う人

一方で、転職エージェントを使わないほうがいい人には、以下のような特徴が考えられます。

転職エージェントを使わない方がいい人の特徴

・志望企業が定まっていて、公開求人から応募できる人
・志望動機や希望が明確で、サポートが不要な人
・自分のペースで転職活動を進めたい人
・様々な求人を幅広く見たい人
・転職エージェントとのやりとりが億劫な人

転職エージェントの賢い活用方法

転職エージェントを賢く活用するには、いくつかのコツがあります。限られた時間で理想の企業に出会うためにも、上手に使いこなしていきましょう。

転職エージェントを賢く使うコツ

・複数の転職エージェントに登録する
・自分の希望条件ははっきり伝えておく
・紹介された企業へのフィードバックを返す

転職エージェントによって得意とする業界や特徴は異なり、1社のみでは偏りが出る可能性があります。網羅性を高めるために複数のエージェントを利用しましょう。複数活用することで、より幅広い求人にアクセスできるでしょう。

また、自分の希望条件を明確に伝えることも重要です。転職理由や希望職種、希望年収、時期、勤務地など、できるだけ具体的に条件を示しましょう。曖昧な条件では、アドバイザーに意向がうまく伝わらず、理想の求人が紹介されない可能性があります。

さらに、紹介された求人企業に対しては「合う」「合わない」などのフィードバックを返しましょう。アドバイザーはフィードバックをもとに求人を探していくため、だんだんと紹介される求人の精度を高めることができるでしょう。

転職エージェントの選び方

複数社選んで活用すべき転職エージェントですが、どんな基準で選定すればいいのでしょうか。選ぶときにチェックすべきポイントを紹介します。

転職エージェントの選定基準

・総合型 or 特化型
・求人数
・対応エリア

総合型 or 特化型

転職エージェントは「総合型」と「特化型」の大きく2タイプに分けられます。どちらのタイプも登録しておくことで、求人の網羅性も専門性もバランスよく高めましょう。

総合型

幅広い求人を取り扱う転職エージェント。対象者を限定せず、だれでも登録できる。大手に多く、圧倒的な求人数が強み。

特化型

職種、業種、年代、地域などで対象者を限定する転職エージェント。求人数は総合型より少ないが、自分に合った求人が見つかりやすい。。

求人数

転職エージェントのもつ求人数が多ければ、求職者の応募が分散し、1社あたりの応募倍率が下がることで、採用確率がアップする可能性があります。また、もし不採用でも求人数の多い転職エージェントなら、似た条件の求人を見つけやすいメリットがあるでしょう。

一方で、数が多すぎても迷ってしまったり、どんぴしゃな条件の企業に出会うまで時間がかかってしまったりする可能性があります。必ずしも求人数が多ければ多いほどいいとは限らないため、あくまで参考指標のひとつとしましょう。

対応エリア

大手の転職エージェントはたいてい全国エリアで対応しています。一方で、特定の地域に特化した転職エージェントも存在します。

地域特化型の転職エージェントは、全国対応のエージェントのような網羅性はなく、求人数も必然的に少なくなります。しかし、そのエージェントでしか見られない独自の求人や、その土地ならではの特性、土地勘、相場観などに詳しい可能性があるでしょう。その地域に住んでいる人だけでなく、Uターン/Iターン転職を目指す人にもおすすめです。

おすすめ転職エージェント

おすすめの転職エージェントをいくつかピックアップして紹介します。「転職エージェントの選び方」で紹介した観点から、自分に合った転職エージェントを探してみましょう。

転職エージェント名タイプ対象求人数対応エリア
リクルートエージェント総合型制限なし約30万件全国
マイナビAGENT総合型制限なし7万件以上全国
dodaエージェント総合型制限なし10万件以上全国
Re就活エージェント特化型20代5000件以上全国
レバテックキャリア特化型ITエンジニア2万件以上全国
ハタラクティブ特化型20代未経験非公開全国
リージョナルキャリア栃木特化型栃木県での転職700件以上栃木県
コトコト特化型京都府での転職4000件以上京都府
※求人数は2024年5月時点での情報です

総合型と特化型で、求人数にかなり大きな違いがあることが一目瞭然です。求人数や知名度だけで判断せず、自分の属性や転職したい業界などに応じて、いくつかの転職エージェントに登録してみましょう。特定地域での転職を考えている人は、「○○県 転職エージェント」で検索してみるのもおすすめです。

転職エージェントを使いこなして、理想の転職先を目指そう

今回は「転職エージェントはやめとけ」と言われる理由や、転職エージェントの有効な活用方法などについて紹介しました。

転職エージェントはビジネスとして運営している以上、エージェント側に有利な求人をおすすめしてくることは、どうしても避けられないでしょう。そんなときでも、「自分に合っていない求人だな」と感じたならば、意見を素直に伝えることが大切です。

優秀なエージェントであれば、フィードバックを受けて適切な求人をピックアップできるよう、善処してくれるはずです。担当者の質に疑問を感じたときも、遠慮せず担当変更を打診しましょう。

コミュニケーションを重ねていけば、しっかりと意向が伝わり、エージェントは転職活動のベストパートナーになってくれることでしょう。頭ごなしに「転職エージェントはダメ」と考えず、まずはさまざまな転職エージェントに登録して、相談してみてください。

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この記事を書いた人

ちょっと旅好きな普通のOLです。同僚がポイントや投資についてどんどん詳しくなっているのを見て、私も将来のためにお金を貯めなきゃと、やっと焦り始めました(笑)。毎月の旅費でどんどんお金が飛ぶので、おトクらしで執筆するなかで私自身も勉強し、お金の貯め方・増やし方に詳しくなっていきたいです!

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