2020年頃より流行している新型コロナウイルスの流行が原因で、ここ数年は海外旅行を我慢せざるを得なかった状況が続きました。しかし、ここ最近になり入国規制の解除や緩和となってきている国が出てきました。
今までは、入国後は指定日数の隔離期間が定められたり、入国さえも禁止という国が多くありました。もちろん現在も規制をしている国は多々ありますが、入国規制や隔離措置を定めない国も増えてきたということです。
多くの方が観光目的での旅行に行きたくてウズウズと我慢をしてきたここ数年、やっと光が見え始めたといってもよいでしょう。
この記事では、入国時に隔離措置がない国についての入国条件は一体どのようなものなのか?そして、日本へ帰国した際に隔離措置はあるのか?についてをまとめてみました。
海外旅行の計画をする前に確認しておきたいこと
まずはじめに、海外への入国制限や隔離措置についてをおさらいしておきます。海外旅行の計画をする前にこれらを理解しておくと、行きたい国の何を確認すべきかがわかり、スムーズに海外旅行の計画が立てられるかと思います。
入国制限とは?
入国制限とは、入国時の検疫の強化やビザ発給の制限などを指します。渡航制限という言葉で表現されることもあるでしょう。
新型コロナウイルスの流行により、多くの国で入国制限が行われているため、海外旅行に行こうと思っている方は、渡航先や経由先の国で「入国制限を行っていないか」の確認が必須となります。長期滞在しない場合(経由のみ)でも入国制限に引っかかる可能性があるので、注意が必要です。
入国制限を実施している国では、以下のような対策を行っています。
・検温や健康申告書等の提出
・ワクチン接種証明書の提出
・抗原検査
・PCR検査
・PCR陰性証明書の提出
・隔離措置 …など
他にも、入国時には保険加入が必須であったり、渡航先の接触アプリをダウンロードすることが義務付けられている場合があります。これらを拒否すると入国できないと制限している、ということになります。
海外旅行時の隔離措置における期間とは?
先ほどもお伝えしたように、入国制限を実施している国は多くあり、その手続きや措置の条件は国や地域によって異なります。例えば、アメリカ合衆国の中でも、ハワイやグアムでは入国制限がそれぞれ定められています。
また、海外旅行に行って日本に帰国する際、渡航者がワクチン接種をしているかどうかによって、一定の隔離期間が必要な場合があります。これについては、「日本帰国時に隔離措置なしで帰宅できる対象者」にて後述しますので、ご確認くださいね。
隔離措置なしで入国・滞在できる国や地域をピックアップ
ついに海外の一部の国・地域にて、入国制限の緩和が拡大!待ちに待った「海外旅行」ができる国が続々と発表されています。ここからは、必要書類を準備をして提出すれば、隔離措置なしで観光目的の入国・滞在ができる、人気の観光地やリゾートをピックアップしました。
とはいえ、気軽に旅行に行ってね!というのをおすすめしているわけではなく、万全な感染対策や渡航する国で決められた行動をして、安全に海外旅行を楽しんでいただけたらと思います。
また、ご紹介する各国の情報は本ページ公開時点の内容となります。また、一部の国や地域のみをピックアップしているため、全てを記載できておりません。本ページに掲載されていない国(観光目的で行きたい国)がありましたら、詳細は各国の大使館、外務省、厚労省などのホームページを確認するようにしてください。
・各国へ入国の際や乗り継ぎ地に制限がある場合がございます。
・最新情報は更新されるため、外務省などのページにて確認をお願いいたします。
◆最新情報を確認:外務省 海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html
◆危険情報や感染症危険情報を確認:外務省 海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/riskmap/
◆ワクチン接種証明書について
ワクチン接種完了日から2週間(14日)経過していることが求められる国や地域がほとんどとなりますので、旅行日程が確定している方は早めに取り寄せるようにしましょう。
・ハワイ
・グアム
・アメリカ合衆国
・カナダ
・メキシコ
・シンガポール
・フィリピン
・タイ
・マレーシア
・ベトナム
・アラブ首長国連邦
・モルディブ
・ニュージーランド
・ニューカレドニア
・イタリア
・フランス
・イギリス
ハワイ
入国条件 | <必要書類・事項> ・ワクチン接種証明書 ・出発日の1日前までの陰性証明(事前PCR検査など)もしくは、90日以内に感染、回復したという医療機関発行による正式な証明書 ・宣誓書 ・コンタクトトレーシング ※別途で保険加入やその他証明書が必要な場合もあります |
参考HP | https://www.allhawaii.jp/htjnews/5007/ |
グアム
入国条件 | <必要書類・事項> ・ワクチン接種証明書 ・出発日の1日前までのPCR検査の陰性証明または抗原検査の陰性証明書 ・グアム電子税関申告書(EDF) ※別途で保険加入やその他証明書が必要な場合もあります |
参考HP | https://www.visitguam.jp/entryintoguam/ |
アメリカ合衆国(一部地域にて緩和)
入国条件 | <必要書類・事項> ・ワクチン接種証明書 ・出発日の1日前までの陰性証明(事前PCR検査など)もしくは、90日以内に感染・回復したという医療機関発行による正式な証明書 ・宣誓書 ※別途で保険加入やその他証明書が必要な場合もあります |
参考HP | https://esta-center.com/news/detail/990100.html |
カナダ
入国条件 | <必要書類・事項> ・ワクチン接種証明書 ・当局アプリ「ArriveCan」の証明受領証 ※別途で保険加入やその他証明書が必要な場合もあります |
参考HP | https://www.ca.emb-japan.go.jp/itpr_ja/coronavirus-info-JP-2.html |
メキシコ
入国条件 | <必要書類・事項> ・WEBの「Health Declaration Form(健康申告フォーム)」に事前登録 |
参考HP | https://www.mx.emb-japan.go.jp/itpr_ja/covid.html |
シンガポール
入国条件 | <必要書類・事項> ・ワクチン接種証明書 ・到着3日前までにSG到着カード(SG Arrival Card)を記入 ・TT(TraceTogether)アプリをインストール ※別途で保険加入やその他証明書が必要な場合もあります |
参考HP | https://www.sg.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html |
フィリピン
入国条件 | <必要書類・事項> ・ワクチン接種証明書 ・出発日48時間以内のPCR検査または24時間以内の抗原検査で陰性結果証明 ・到着日から30日以内にフィリピンから出国するための航空券 ※別途で保険加入やその他証明書が必要な場合もあります ・到着日から7日目まで自己観察を実施 |
参考HP | https://www.ph.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00309.html |
タイ
入国条件 | <必要書類・事項> ・「TEST&GO制度」または「サンドボックス制度」を利用 |
参考HP | https://www.th.emb-japan.go.jp/itpr_ja/news_20220331-2.html |
マレーシア(一部地域にて緩和)
入国条件 | <必要書類・事項> ・ワクチン接種済みでいること ・出発日の2日前までの陰性証明(事前PCR検査など) 追跡アプリ「My Sejahtera」のダウンロードおよび渡航情報の登録 ・海外旅行保険の加入 ※別途でその他証明書が必要な場合もあります |
参考HP | https://www.my.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01086.html |
ベトナム
入国条件 | <必要書類・事項> ・出発日72時間前のRT-PCR法もしくはRT-LAMP法による陰性証明書、または出発日24時間前の抗原検査による陰性証明書 ※別途で保険加入やその他証明書が必要な場合もあります ・入国時に健康申告 ・到着日から10日目まで自己観察を実施 |
参考HP | https://www.vn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/20200731nyuukoku.html |
アラブ首長国連邦(一部地域にて緩和)
入国条件 | <必要書類・事項> ・QRコード付きワクチン接種証明書 ※ワクチン接種証明書がない場合は、出発日48時間以内に受検したPCR検査陰性結果、または出発日30日以内の日付でのQRコード付きの回復証明書 ※ワクチン接種証明保持者の陰性証明は不要 ※別途で保険加入やその他証明書が必要な場合もあります |
参考HP | https://www.dubai.uae.emb-japan.go.jp/itpr_ja/visa_top.html |
モルディブ
入国条件 | <必要書類・事項> ・出発日の48時間以内に当局のWEBサイト上で健康状態に関する情報を入力 ※別途で保険加入やその他証明書が必要な場合もあります |
参考HP | https://www.mv.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html |
ニュージーランド
入国条件 | <必要書類・事項> ・ワクチン接種証明書 ・出発日の1日前までの陰性証明(事前PCR検査など) ・WEBサイト「New Zealand Traveller Declaration」で渡航申請 ※別途で保険加入やその他証明書が必要な場合もあります ・入国後の指定日に迅速抗原検査を受検 |
参考HP | https://www.nz.emb-japan.go.jp/itpr_ja/corona_vrs_j.html |
ニューカレドニア
入国条件 | <必要書類・事項> ・ワクチン接種済 ∟72時間以内に受検したRT-PCR検査、または48時間以内に受検した抗原検査の陰性証明書および宣誓書に加えて、到着後2日目の検査 ・ワクチン未接種 ∟フライト搭乗前48時間以内に受検したRT-PCR検査又は抗原検査の陰性証明書、宣誓書、渡航理由書に加えて、到着時&到着48時間後の検査 ※別途で保険加入やその他証明書が必要な場合もあります |
参考HP | https://www.newcaledonia.travel/ja/coronavirus |
イタリア
入国条件 | <必要書類・事項> ・ワクチン接種証明、治癒証明、陰性証明のいずれか一つ、または同等の証明書 ・入国前にPassenger Locator Form(居所情報に関するデジタルと紙のフォーマット)に必要事項を入力 ※別途で保険加入やその他証明書が必要な場合もあります |
参考HP | https://www.it.emb-japan.go.jp/itpr_ja/covid_19.html |
フランス
入国条件 | <必要書類・事項> ・ワクチン接種済 ∟ワクチン接種証明書は必須ではない ∟陰性証明書不要 ・ワクチン未接種 ∟入国前72時間以内に実施したPCR検査、または入国前48時間以内に実施した抗原検査の陰性証明書 ∟罹患した際に実施したPCR検査、または抗原検査の陽性証明書(陽性判明から11日以上経過しており、6か月以内のものであること) ※別途で保険加入やその他証明書が必要な場合もあります |
参考HP | https://www.fr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/oshukarafrancenyukoku202101.html |
イギリス
入国条件 | <必要書類・事項> ・特別な制限なし |
参考HP | https://www.uk.emb-japan.go.jp/itpr_ja/corona.html |
日本帰国時に隔離措置なしで帰宅できる対象者
2022年3月1日から、政府は「水際対策強化に係る新たな措置(27)」に基づき、水際措置を実施しています。この内容には、海外から日本へ入国する際、ご自身の状況により隔離措置なしで帰宅できることが記されています。
以下がその詳細となりますので、ご自身がどれに当てはまるのかをよく確認しておきましょう。
指定国・地域への滞在履歴あり | |||
有効なワクチン接種証明書 | 0日目 (入国日) | 1~3日目 | 4~7日目 |
なし | 検疫で検査 | ・検疫所の宿泊施設で待機 ・3日目の退所時に施設で受ける検査結果が陰性であれば待機終了 | 待機なし |
あり (指定ワクチンを3回以上接種) | 検疫で検査 | ・自宅等で待機 (3日目以降に自主検査しない場合) | |
検疫で検査 | ・自宅等で待機 (3日目以降に自主検査し、陰性結果を入国者確認健康センターに届出) | 待機終了のお知らせによリ待機期間短縮 |
指定国・地域への滞在履歴なし | |||
有効なワクチン接種証明書 | 0日目 (入国日) | 1~3日目 | 4~7日目 |
なし | 検疫で検査 | ・自宅等で待機 (3日目以降に自主検査しない場合) | |
検疫で検査 | ・自宅等で待機 (3日目以降に自主検査し、陰性結果を入国者確認健康センターに届出) | 待機終了のお知らせによリ待機期間短縮 | |
あり (指定ワクチンを3回以上接種) | 検疫で検査 | 待機なし |
検疫所の宿泊施設での待機対象となっている国や地域のこと(以下の表を参照)
本ページに記載されている内容は予告なく変更になる場合がございます。日本への入国する予定がある方は、ご自身でも入国条件をご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00249.html
◆参照:入国後の自宅等待機期間の変更等について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00342.html
入国に必要な書類を準備して安全で楽しい海外旅行を
今回は、海外旅行の際に隔離措置なしで入国できる国をピックアップしてご紹介しました。未だコロナ感染症が終息したわけではありませんので、もちろん旅行先でも感染防止対策をして安全に行動しなければなりません。
マスク着用を義務付けない国もあったりと、世界各国での状況は少しずつ変わってきています。しかし楽しい旅行だからと油断をして感染してしまっては元も子もないですし、慣れない国での体調不良はとても不安になるかと思います。
海外に旅行へ行かれる方は、出発前に渡航先の安全情報を外務省のホームページなどでよく確認するとともに、外務省海外旅行登録の「たびレジ」に登録しておくのもおすすめです(任意)。
「たびレジ」とは、外務省からの最新の安全情報を日本語で受信できる、海外安全情報の無料配信サービスのこと。最新の海外安全情報を受け取ることができたり、緊急時の連絡、安否確認、支援などといったサービスがあります。
安全で楽しい旅行となりますように、本ページが参考になれば幸いです。