NTTドコモの新プラン、「ahamo(アハモ)」が大人気です。
シンプルでわかりやすく、とにかく安い料金体系となっているので人気は当然です。ですが通話をよくする人にとっては、果たして得になるのか気になるのではないでしょうか。
この記事では、ahamoは「かけ放題」に対応しているのか?「かけ放題」プランができた場合、これまでのNTTドコモの料金プランに比べて得になるのか?などを見ていきましょう。
はじめに…通話の多い人にahamo(アハモ)は向いている?
この記事のメインテーマは、固定電話への発信が多い人にとって、ahamoへの切り替えが得になるか?ということです。
先に結論から言いますと、次の条件の下であれば、ahamoに「かけ放題」オプションを付けて契約を切り替えることをおすすめします。
- あくまでもNTTドコモで契約したい
- ドコモの他のプランと比較して決めたい
- 通信量は特に多くはない
- クレジットカードのdカードGOLDを持っていない、または今後維持することにこだわらない
ahamo(アハモ)はこんなプラン
まず、ahamoの基本的な概要から確かめていきましょう。
非常にシンプルな定額制のプランとなっています。
ahamo(アハモ)はシンプル、わかりやすい
ahamoは、ざっくり言うとこのようなプランです。
- 月額料金定額(税込2,970円)
- 20GB分のデータ通信量と、5分の無料通話が付いてくる
- 料金プランが1種類で悩むことがなく、どれだけ使っているかも把握しやすい
注意点についても、簡潔に触れておきましょう。
- すべてWebとカスタマーサービス(電話)で手続きとなる
- ドコモショップでは手続きできない(サポートのみ有料対応)
- ドコモメールが使えない(~@docomo.ne.jp)
- 従来のオプションはすべて解約しないと移行できない
ahamo(アハモ)はこんな人に向いている
では、ahamoの向いている人とはどんな人でしょう。
次の各項目に数多くあてはまる人ほど向いています。特に重視すべきポイントには◎を付けていますので、チェックしてみてください。
携帯電話の料金が高いと思っている | |
家族で使っている台数が多い | |
◎ | 固定電話にあまり電話をしない(ただしかけ放題オプションあり) |
スマートフォンの利用は通信がメイン | |
◎ | 自宅のWi-Fi環境が整っている |
外でも極力無料Wi-Fiを使っている | |
◎ | ドコモショップに頼らなくても大丈夫 |
◎ | 自分で情報を調べて解決するのが得意 |
通信関係に強い人が周りにいて、気軽に訊ける |
多くの人にとって、ahamoに替える価値は非常に大きなものです。
一方、ahamoに替えると後悔するという人も想定されます。
- 自宅にWi-FI環境がないが、1日2時間程度、動画を観ている
- 日ごろからドコモショップで不明点を尋ねている
若年層向けに作られたahamoですが、若い人でも向いていない人はいます。
一方で「通話の多い人」については、かけ放題オプション月1,100円(税込)で元が取れるかどうかが問題です。これは後ほど検討します。
ahamo(アハモ)の無料通話は5分まで
ahamoには、1回あたり5分以内の無料通話が付いています。これは、ライバルプランの「povo」や、「LINEMO」にはありません。
ahamoの月2,970円(税込)という月額料金は、20GB相当のpovoやLINEMOより高いものの、無料通話の分は実質的に差がなくなっています。ドコモとしては、「美容室の予約」など、短い時間で足りる通話に使ってもらうことを想定しています。
携帯電話間の通話については、どのキャリアの人でも無料アプリでの通話(LINEなど)が普通になっているため、さほど重要視することはありません。
かけ放題プランは月1,100円(税込)追加
ahamoを契約して、1回あたりの通話時間が5分を超えた部分については「30秒ごとに22円」の通話量がかかります。
一方、固定電話によく通話する人には「かけ放題オプション」もあり、オプション料金は月額1,100円(税込)です。月30分以上固定電話に掛ける人については、かけ放題オプションが得になる計算です。
もちろん「時間を気にしなくていい」「LINEを使わず、統一した電話帳から発信できる」とメリットがあり、精神的負担は軽減されます。30分も掛けるかわからない人でも、一定の通話量が見込める人ならオプションに加入するといいでしょう。
かけ放題プランは、ahamo契約後でもahamo公式サイトにログインしていつでも申し込めます。
ahamo(アハモ)のデータ通信量は20GBまで
通話時間と同様、月額のデータ通信容量も気になるところでしょう。
ahamoの、無料で使えて速度制限のない通信容量は20GBです。20GBに達することがどのぐらいあるかというと、ほとんどの人にとってはまれなことです。
自宅にWi-Fi環境がなく、動画やオンラインゲームをコンスタントに1日2時間近く使うといった人でなければ、20GBで十分です。ahamoは安いのにたっぷり使えるプランであるわけです。
なお、20GBを超えた場合は速度が低下します(最大1Mbpsの速度制限)。
速度が低下して不便なようであれば、追加容量を1GB単位で購入可能(1GBにつき税込550円)です。dポイントを充当することもできます。
通話時間についてはオプションでかけ放題になりますが、データ通信容量の無制限プランはahamoにはありません。
常に非常に多い容量を使うユーザーであれば、ahamoにしないほうがいいです。通常のドコモのプランに「ギガホ」などがあるのでこちらを選びましょう。
dカードGOLDに注意
クレジットカードのdカードGOLDを使っているドコモユーザーは、ahamoへの切り替えでdポイント還元が減るので注意しましょう。
↓
【後】dカードGOLD利用額の10%ポイント還元(月最大300ポイント)
効果の程度は一見似ていますが、ahamoユーザーに対するdポイント還元は月300ポイント(300円相当)しかありません。
ahamoにするなら、年会費が11,000円(税込)するdカードGOLDではなく、年会費無料のdカードに切り替えることをおすすめします。
ただし、dカードGOLDで携帯電話料金を支払うと、毎月5GBの容量上乗せがある(2021年9月より)ことは押さえておいてください。
ahamo(アハモ)は通話の多い人にもおすすめできる
ここから本題です。
固定電話への通話が多い人は、ahamoにすると損でしょうか。
「かけ放題」1,100円(税込)のオプションで対応できるので、ahamoにする価値が十分あります。つまり基本料金と合わせ、4,070円(税込)のプランと考えればいいのです。
これがお得であることを、別の角度から確かめましょう。
ドコモの従来プランに、かけ放題はない
携帯相互間の電話がLINEなどの無料アプリで可能になった現在、「かけ放題」プランは減っています。重要なのは、固定電話にどれだけ掛けられるかです。
現在はNTTドコモでも、新規で申し込める通常の料金プランに「かけ放題」はついていません。「はじめてスマホ割」に「1回5分以内」という制限付きのプランがあるのみです。
以前からの契約でかけ放題プランを使っている人は、他へのプランへ変更すると、使えなくなる状況です。むしろ、ahamoだけにオプションのかけ放題プランがあるため、乗り換える価値があります。
他社のかけ放題プランと比べても勝負になる
ahamoは世間に衝撃を与えたプランですが、他社にも話題の料金プランはあります。ここで、ひとつ比較の対象を挙げます。
かけ放題が無料でついているプランが、楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VI(※)」です。こちらは、ahamoと同じ20GBまでの利用だった場合、月額2,178円(税込)と格安です。
※楽天モバイルの通話アプリ「Rakuten Link」を使用した場合
通話の安さを追求したい人は、ahamoより楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VI」を選ぶのがいいかもしれません。
ただ、3大キャリアのNTTドコモには料金以外のスケールメリットもあります。ドコモのほうが通信網が充実していて、全国どこに行っても快適通信ができます。
また、ahamoのかけ放題オプションの場合はアプリを使わず通話無料のため、通話の多い人はストレスを感じにくいでしょう。
かけ放題をつけたい人でもahamo(アハモ)はおすすめ
この記事では、ドコモの人気プラン「ahamo」について、通話かけ放題のオプション加入を前提にして、お得になるかどうかを見てきました。
NTTドコモにこだわっていて、それでも安く使いたい人なら、たとえ通話量が多くてもahamoがおすすめです。快適に使えますよ。