毎日必ずと言っていいほど使用し、電気・ガス・水道などの生活インフラ同様に必要経費となってくる「スマホ代」。毎月請求されるものだからこそ、見直せば大きな節約につながる可能性があります。
現在「自分のスマホ代は一般平均と比べてどのくらいなのか」知っていますか?昨今は大手キャリアから格安スマホまで多種多様なプランがあるため、案外分からないものですよね。
今回はそんな、意外に知らないスマホ代の平均金額を紹介したうえで、具体的にどうしたら料金を安く抑えられるのか、5つのチェックポイントをお伝えします。
「乗り換えや買い替えはまだ先かな……」と思う方でも、平均金額や節約方法を知ったうえで、ぜひご自身のスマホ代や利用状況を確認してみてください。今日からすぐできるチェックポイントもあるので、さっそく節約していきましょう!
【大手キャリア VS 格安スマホ】スマホ代の平均額は?
月々のスマホ代は、大手キャリアか格安スマホかで大きく異なります。MMD研究所が調査した「2022年9月通信サービスの料金と容量に関する実態調査」によると、月々のスマホ代(通信料+通話料+端末料金)は、以下の通りとなります。
分かりやすくRakuten UN-LIMITを除く大手3キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)とMVNO(UQモバイル・mineoなど基地局を持たない事業者)で比べてみると、その差は5,637円。毎月かかるものと考えると年間で67,000円以上もの差異がある結果となりました。「格安スマホのほうが安い」というイメージはあったものの、こうして数字で見るとインパクトがありますね。
このように会社・ブランドごとに大きな差があるため、一概にいくらが平均とは言い切れませんが、グラフ上の平均値は6,700円程度となります。つまり、あなたが支払っているスマホ代が6,700円以上であれば、一般的な相場よりは高めとなるため、これを機に見直してみてもいいかもしれません。
【ドコモ・au・ソフトバンク】キャリア別スマホ代の平均額は?
月々のスマホ代平均は6,700円程度ということが分かりました。格安スマホを使っている方は、「すでにこれより安い!」と思ったかもしれません。
逆に、大手3キャリアを使っている場合もっと高いという方も多いのではないでしょうか。筆者は昨年までずっとauを使っていましたが、端末代を含む月々のスマホ代は1万円以上かかっていました……(節約のためにpovoに切り替えて2,000円台となりました)。
高いといわれがちな大手キャリアも、データ容量やオプションによって料金はまちまちです。ここからは、大手キャリア3社(ドコモ・au・ソフトバンク)の5Gプランをベースとして、キャリアごとの平均を見ていきましょう(2023年2月現在の情報となります)。
なお、プラン料金はあくまで端末料金を除く基本費用であるため、今回はこれに大手3キャリアユーザーの「月々に支払っている端末の割賦料金(MMD研究所調べ)」を足し、スマホ代平均を算出します。
・大手4キャリア :平均4,230円(Rakuten UN-LIMIT含む)
・大手3キャリア :平均4,376円
・オンライン専用プラン :平均3,345円
・キャリアサブブランド :平均2,604円
・MVNO :平均2,322円
ドコモのスマホ代平均は?
プラン名 | 容量 | 税込み料金 |
ギガホ プレミア(5G) | 無制限 | 7,315円 |
ギガライト(5G) | 1GBまで | 3,465円 |
3GBまで | 4,565円 | |
5GBまで | 5,665円 | |
7GBまで | 6,765円 | |
平均値:5,555円 | ||
プラン平均値+端末料金平均値=9,931円 |
参考:ドコモ
ドコモの5G向け基本プランは「ギガホ プレミア」と「ギガライト」の2つです。プランの平均値は5,555円、端末料金を加えると平均値は月額9,931円程度と考えられます。
ギガライトは使ったギガに応じて支払えるプランのため、容量によって金額が異なります。家族割や、ドコモならではのドコモ光セット割、dカードお支払割などもあるので、駆使すればもう少し安く抑えることも可能でしょう。
auのスマホ代平均は?
プラン名 | 容量 | 税込み料金 |
使い放題MAX 5G ALL STAR パック | 無制限 | 9,988円 |
使い放題MAX 5G テレビパック | 無制限 | 9,108円 |
使い放題MAX 5G Netflixパック(P) | 無制限 | 8,338円 |
使い放題MAX 5G DAZNパック | 無制限 | 8,338円 |
使い放題MAX 5G with Amazonプライム | 無制限 | 8,008円 |
使い放題MAX 5G (オプションなし) | 無制限 | 7,238円 |
ピタットプラン 5G | 0~1GBまで | 3,465円 |
1GB~4GBまで | 5,115円 | |
4GB~7GBまで | 6,765円 | |
平均値:7,383円 | ||
プラン平均値+端末料金平均値=11,759円 |
参考:au
auの5G向け基本プランは「使い放題MAX 5G」シリーズと「ピタットプラン 5G」の大きく分けて2つです。プランの平均値は7,383円、端末料金を加えると平均値は月額11,759円程度と考えられます。
auのプランの特徴はなんといってもサブスクの動画視聴サービスをセットにできること。ALL STARパックなら、Netflix・YouTube Premium・Amazonプライム・DAZNなどの動画視聴サービスの利用料も含めてこの価格なので、「むしろ安い!」と思う人もいるかもしれませんね。
なお、auにも家族割やauスマートバリュー割、au PAY カードお支払い割など独自の割引が揃っています。
ソフトバンクのスマホ代平均は?
プラン名 | 容量 | 税込み料金 |
メリハリ無制限 | 無制限 | 7,238円 |
ミニフィットプラン+ | 1GBまで | 3,278円 |
1~2GBまで | 4,378円 | |
2~3GBまで | 5,478円 | |
平均値:5,093円 | ||
プラン平均値+端末料金平均値=9,469円 |
参考:ソフトバンク
ソフトバンクは4G・5G共通プランとなり、「メリハリ無制限」と「ミニフィットプラン+」の2つがあります。プランの平均値は5,093円、端末料金を加えると平均値は月額9,469円程度と考えられます。
無制限プランと使った分だけ支払うプランという構成はドコモと似ています。ソフトバンクにももちろん、家族割やおうち割 光セット(SoftBank 光・Air加入が条件)といった割引がありますよ。
キャリア別 平均金額比較表
ここまで大手3キャリアの平均金額を算出していきました。並べてみると、auが最も高額な結果となっています。auは豊富なサブスクラインナップが特徴であるため、平均で見るとどうしても高く見えますね。
また、大手3キャリアの無制限プラン(オプションなし)はすべて7,000円台で足並みをそろえていました。auとソフトバンクは「7,238円」で全く同じ金額です。
一方で、格安スマホのプランはギガ数に応じて請求となるものが多いです。たとえばYouTubeやNetflixなどをWiFiのない環境で長時間の閲覧をする場合は、大手キャリアの無制限プランのほうが安く済む、ということもあるかもしれません。
また、大手キャリアは必ずといっていいほど家族割やセット割、ポイントが貯まる仕組みなどがあります。スマホ代だけではなく家計全体で考えるとおトクになっていたり、ポイントが効率的に貯まりやすかったりする可能性もあるでしょう。
そう考えると「必ずしも格安スマホが安い!」というわけではないかもしれませんので、あなたのスマホの使い方にあわせて、節約方法を考えてみましょう。
スマホ代を安くするために今日からできる節約ポイント5選
ここまで大手キャリア、格安スマホ、そして3大キャリア別のスマホ代平均を見ていきました。「もしかしたらスマホ代、払いすぎているかも……」と思ってきた方もいるのではないでしょうか。
とはいえ、すぐにキャリアを乗り換えたり、スマホを買い替えたりするのは、腰が重いものです。また、既存の契約期間や端末代の分割払いが残っていて、簡単には変えられない場合もありますよね。
そこで最後に、スマホ代を安くするために今日からできる5つの節約ポイントを紹介します。今の契約のまま、まずは自分のスマホ利用状況を確認してみてください。乗り換えや買い替えをしなくてもできる方法もあるので、さっそくやってみてくださいね!
使用しているデータ容量とプランの見直し
大手3キャリアの料金プランの紹介のなかでも、金額はデータ容量(ギガ)によって大きく変動していましたね。月々のスマホ代に直結する部分として、データ容量は非常に重要な要素です。
大手3キャリアでは「無制限プラン」が主流となるなかで、実はMMD研究所の調査によると、ほとんどのユーザーは小容量~中容量(0~30GB程度)しか使っていません。
一方で、大手3キャリアユーザーの24.4%は大容量(31GB以上)の契約をしています。
このデータの通り、私たちは「自分が思っているよりは」データ容量を使っていないのです。
「データは無制限じゃないと」と思っていた方は、まず自分のデータ使用量を確認してみてください。小容量~中容量で大丈夫であれば、無制限プランである必要はないかもしれませんよ。
なお、大手キャリアにも小容量のプランは用意されています。格安スマホに乗り換えるのは抵抗感があるという方は、ぜひ同じキャリア内でのプラン変更も検討してみてくださいね。
サブスクやオプションの見直し
月々のスマホ代が吊り上がってしまう要因として、実は影響の大きいサブスクやオプションの存在。
スマホ代と一緒にサブスク代や会員料が払えるサービスは便利ですが、放っておくと使っていないサービスに永遠にお金を払い続けることになってしまいます。
いらないサブスクやオプションなどが月々のスマホ代に加算され続けていないか、数ヶ月に1回は見直しましょう。「使わないものは潔く断捨離する」というのも節約の秘訣ですよ。
端末の分割払いをやめる
大手3キャリアでは月々平均4,376円かかっていた端末代。特に金利や手数料がかかるわけではないので、気軽に多くのスマホユーザーが分割払いしているかと思います。
しかし、「月々のスマホ代を安くする」という観点では抑えたい項目。ボーナスやお金が貯まったタイミングに一気に支払えるのであれば、支払ってしまった方が月々のスマホ代は安くなります。
また、端末代を支払ってしまえば、その後の乗り換えや機種変更も自由が効きます。最新スマホを買うもよし、中古スマホを買うもよし、使わなくなったスマホを売るもよし!今後スマホをおトクに使っていくにも、契約に縛られずフットワークが軽い方がよいでしょう。
自宅のネットや電話、電気料金とまとめる
大手3キャリアは特に、自宅のネット回線から固定電話、電気まで幅広いインフラサービスが充実しています。プラン紹介でも触れたように大抵の場合セット割があるので、家族みんなで家の回線を利用するようなケースでは、セットでの利用も検討してみましょう。
ドコモ光
auひかり
ソフトバンク光
ドコモでんき
auでんき
ソフトバンクでんき
格安スマホに乗り換え
ここまでスマホ代を安くする方法をいくつか紹介しましたが、それでもやっぱり圧倒的に安くできるのが格安スマホ。
小容量であれば数百円で使えるプランがあったり、シンプルなワンプランで分かりやすかったりと、従来のスマホプランより分かりやすくかつ安価になっていますよ。
おトクらしでは以下の比較記事をはじめ、おトクな格安スマホの情報を随時更新しています。期間限定キャンペーンの情報もよく発信しているので、おトクなタイミングを逃さないように日々チェックしていただけたらうれしいです!
スマホ代、6,700円以上なら一回見直してみませんか?
今回はスマホ代の平均値についてデータをもとに深堀りして紹介していきました。全体の平均は6,700円程度でしたが、もしこれより高いという方は、スマホ代を見直すチャンスかもしれません。
ひと昔前と異なり、たくさんの事業者が多くのスマホプランをリリースしている時代です。選択肢が幅広いからこそ、自分のスマホの使い方を見直すことで、ぴったりのプランを見つけてみてくださいね!