2024年、ついに新紙幣、新札が発行されることになります。
しかし2021年、新紙幣よりも先に500円玉硬貨が新しくなっていることを皆様ご存知でしょうか?
キャッシュレス化も進み、あまり硬貨に触れる機会も少なくなっている方もいるかもしれませんが、ぜひ500円玉を手にする機会があるときにはそのデザインに注目してみてください。
新たな500円玉を手にしているかもしれません!
新500円玉が発行される理由
紙幣に関しても言えることですが、日本に流通しているお金はある一定期間使用されるとデザインなどを一部変更して新しいものが発行されます。
・・それはなぜでしょうか?
なぜ定期的に新500円玉など新硬貨が発行されるの?
定期的に新硬貨または貨幣が発行される理由は「お金の偽造防止」です。
長い期間同じお金の使用を続けると、偽造する側の技術が向上し偽造硬貨が増えてしまう可能性があります。それを防ぐために定期的に新しいお金が発行され、最新の偽造防止技術が使われています。
日本の法律でお金の偽造は通貨偽造罪という犯罪になります。偽造通貨を作って使用した場合は重くて無期懲役、軽くても懲役三年以上と、かなり重い刑罰が課されます。
出来心でもお金をコピーしたり、偽造行為を行うことは絶対にやめましょう。
いつから新500円玉が発行されているのか?
新500円玉は、2021年11月より発行開始されています。
新500円玉のデザイン
上記、造幣局が公開している新500円玉貨幣の特徴動画です。
とてもわかりやすく、これを見ただけで新500円玉のすべてがわかります!(若干エヴァンゲリオンぽい作りが面白いですね笑)
変更のない部分:大きさ・基本デザイン
二代目500円玉と新500円玉(三代目)は、大きさや基本的なデザインに変更はありません。
日本人が慣れ親しんだデザインは変更されておらず、表側には桐、裏側には製造年月日や500という文字、竹、橘が描かれています。
大きさは一代目から一度も変わらず、直径26.5mmです。
変更のある部分:カラー・側面の溝・層・細かいデザイン
基本的なデザインに変更が無いとはお伝えしましたが、今回の新500円玉はカラーが変更となります。
その他、側面の溝・層・細かいデザインが変更され、どこか今の時代に合った洗練されたデザインになっています。
歴代の500円玉と比較して確認してみよう
ここからは、歴代の500円玉の特長などを比較して見ていきましょう。
500円紙幣
現在の500円は硬貨として発行されていますが、1951年頃は千円、五千円、一万円と同じような紙のお札で、当時お札の肖像画は岩倉具視が描かれていました。その後、1982年以降に500円硬貨として発行されるようになりました。
現在でも、ごく稀に見かける500円札ですが、スーパーやコンビニでは500円として使用することも出来ます。ただ、機械にお金を入れるような会計システムでは使用できない場合が多いので注意してくださいね。
初代500円玉
500円が硬貨となったのは1982年に発行されたのが始めです。世界で流通している硬貨(コイン)の中でも、500円というのは発行当時に高額硬貨として話題にもなりました。
側面には『◆NIPPON◆500◆』と刻印されており、素材は銅75%・ニッケル25%の白銅製なので、現在の500円玉よりもわずかに白っぽい色でした。現在も流通しており、少し珍しいですが機械でも使用できる場合が多いです。
しかし、この初代500円玉が発行された同じ年に、韓国で500ウォン硬貨(当時価値は日本円で170円、現在は70円程)が発行されました。
素材・大きさがほぼ同じで重さが僅かに500ウォンのほうが重かったため、少し表面を削ると自動販売機などでは問題なく使用できてしまったことから自動販売機の仕組みが見直され、二代目となる新硬貨が発行されました。
二代目500円玉
二代目500円玉は、現在(2021年6月)流通している500円玉です。
先ほど紹介した500ウォン硬貨が使われるという問題があったため、2000年より現在の二代目500円玉が発行されました。
より偽装を難しくするために、わずかに薄く細い線(髪の毛より細い線)が入っていたり、0.2mmの『NIPPON』が刻印されています。
素材も銅72%・亜鉛20%・ニッケル8%のニッケル黄銅製ということで、500円玉特有の色味になっています。また側面に刻まれている斜めのギザギザは、高い技術が必要とのことです。
三代目500円玉
新500円玉である三代目は、2021年11月に発行予定となります。
最大の特徴は、複数の素材を使用した2色3層構造(バイカラー・クラッド貨幣)という点。今までは1色だった硬貨が、真ん中には2種類の金属、その周りを別の素材の金属で囲むという、二代目500円玉とは全く異なる素材となります。
自動販売機やATMでは硬貨の判別や、偽造確認をするときに合金の電気伝導率を確認します。その為いくら見た目を似せて作っても、金属配合まで真似をしないといけないので偽造防止効果が一気に上がります。
今回導入された2つ目の偽造防止対策は、異形斜めギザと言われるもので、側面のギザギザを一定ではなく一部変化させるというものです。
新500円玉のよくあるQ&A
ここからは、ネットでささやかれている疑問など新500円玉のあれこれについてお答えしていきます!
Q.過去の500円玉は使えなくなる?
そんな事はありません!新500円玉が発行されても、二代目500円玉は問題なく使うことができます!
現在でも、側面に『◆NIPPON◆500◆』と刻印されている初代500円玉はもちろん、500円札に関しても機械類では使えないという多少の不便さはあるものの使用自体は可能なので、全く問題ありません。
むしろ、現在は新500円玉が未対応の自動販売機などが多く、そちらの不便さが問題となっているようです。
Q.二代目500円玉にプレミアは付く?
二代目500円玉にプレミアが付くとしても、かなり年数が経過しないと難しいでしょう。
エラーコイン(刻印間違い)などは、新しい500円玉が発行されるからなど関係なくプレミアが付いたりしますが、そうではない正常な500円玉にプレミアが付くとはあまり期待しないほうが良いです。
1982年以前に流通していた500円札は発行終了から39年程経過し、今ではほとんど見ることはありませんが、価値は500円程しかありません。
エラーコイン(紙幣)であれば別ですが、40年程度では500円以上の価値はつかないでしょう。
Q.全てが新500円玉に置き換わるのはいつ頃?
おそらく15年以上、相当な年数がかかると言われています。
新500円玉は銀行から発行され、旧500円玉は銀行で廃棄されます。
つまり私達がお買い物などで使い、巡っているうちに銀行にたどり着き、そこで廃棄されるということになります。その為、しばらくは新500円玉のほうが珍しいでしょう。
また、他のお金よりも500円玉は入れ替わりが遅いことが予想されています。その理由としては、他のお金に比べて貯金などで蓄えられている確率が高いからです。
500円玉貯金をしている人は多いのではないでしょうか?おそらく、完全に置き換わる前に新しい500円玉が発行されることも考えられるでしょう。
新札と共に、新500円玉もぜひ注目してみて!
新500円玉が発行されて2年以上が経ちますが、まだまだ普及していないような気がしませんか?
2024年の新札発行を機に、ぜひ新500円玉にも注目してみてください!