季節の変わり目は、免疫力が落ちて風邪をひきやすくなるというのはよく言われていること。新型コロナウイルスの蔓延であまり注目されなくなった風邪ですが、無くなったわけではありません。
今回の記事では、風邪のひき始めなどに試してほしい対処法をまとめました。これらの対処法を活用する時がこないことが一番ですが、念の為に知っておきましょう。
※風邪のひき始めなどにできる対処法をご紹介していますが、病状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。
コロナ感染防止対策は風邪にも効果あり
コロナウイルスが流行し始めてから、インフルエンザの患者数が異例で少なくなったという内容をニュースで見たことがある人もいるのではないでしょうか。
風邪についても、例年より患者数が少ないことが取り上げられています。その理由は、手洗い・うがい・マスクなどの感染対策を新型コロナウイルスのために徹底しているからとのこと。
新型コロナウイルスの感染対策は、同じくウイルスが原因で発症する病気には効果的と言われています。
風邪のひき始めにしたい対処法
なんとなく頭が痛かったり、喉の痛みを感じたり、体が重くだるかったり、風邪のひき始めをなんとなく察知できるタイミングがあると思います。
「あれ?風邪かな?」と思うタイミングで対策をすると、風邪をひかずに済む可能性もあります。
もちろん症状が現れた場合は早めに医療機関を受診することが望ましいですが、それがなかなかできない場合は以下の対処法を試してみるのもよいでしょう。
風邪の気配を感じたら首の後ろを保温
風邪の気配を感じたら首の後ろを温めましょう。風邪を発症するかどうかは自分自身の免疫力がどの程度戦ってくれるかによります。
体が冷えて体温が低い状態であれば、免疫力は十分に力を発揮することができず、風邪を発症してしまう可能性が上がります。体を温め、体温を上げて免疫力に有利な環境をつくってあげると、風邪を撃退してくれるかもしれません。
首は体の中でもかなり重要な部分です。カイロや温タオルなどを使ってしっかりと温めることで、効率よく全身の体温を上げることが出来ます。
喉の痛みには大根はちみつ
喉の痛みには、生の大根を角切りにしたものをはちみつに漬け込んだものを食べると良いでしょう。
大根には消炎作用があり、はちみつには抗菌作用があります。この両方を同時に摂取することで喉の痛みを解消してくれる効果が期待できます。
材料は大根とはちみつなので、お子様にも安心して食べさせる事ができますね。ただし、はちみつを使用しているため1歳未満のお子様には与えないようにしてください。
風邪をひいた時に試したい対処法
風邪のひき始めで食い止めることが出来ず、風邪をひいてしまった場合の対処法についても紹介します。
薬を飲む前に氷をなめる
お子様に薬を飲ませるのはかなりの重労働であり、大人でも苦味を感じる薬を飲むことに抵抗を感じる方は多いはずです。
そんなときは、薬を飲む前に氷を口に含み口の中全体を冷やすようになめましょう。氷で舌を冷やすことで感覚を麻痺させて苦味を感じにくくなります。
ポイントは2つ。「舌をしっかりと冷やすこと」、「舌が温まる前にすぐに薬を飲むこと」です。薬を飲む際には氷を吐き出すか、噛み砕いて喉につまらないように注意してください。
部屋を保湿する
ウイルスは乾燥した空気を好みますので、風邪をひいたらできる限り部屋の保湿を行いましょう。加湿器があるのが理想です。
風邪をひいた時の保湿は喉や鼻粘膜の保護になり、痛みの軽減になるだけではなく、他の家族への感染予防対策にもなります。
部屋を保湿するとウイルスは空気中で水分につかまり長時間、長距離浮遊できなくなるので感染対策としてかなり有効です。
加湿器がない場合は、やかんでお湯を沸かして温かい蒸気を部屋に満たすのが最も有効ですが、火傷などによく注意してください。
風邪の中でも辛い鼻づまりの対処法
風邪の中でも特に辛いのが鼻づまりではないでしょうか。鼻がつまると息苦しくなり、呼吸のしづらい状況は辛いものがあります。
最後に、鼻づまりに焦点を当てた対処法についてご紹介します。
鼻や体を温める
鼻がつまって辛いときは鼻や体をしっかりと温めて血管を広げましょう。血管を広げて血流を良くすることで鼻の通りがよくなります。
温める方法としては、温タオルを鼻や血管の太い部分(首、わきなど)にあてると良いでしょう。
湯船に浸かることも、体全体を温めたり温かい蒸気を吸い込めるため効果的ではありますが、お風呂から上がった後に体が冷えないように注意が必要です。
正しい鼻のかみ方
鼻をかむ時、とくに意識せずに行っている方が多いでしょう。意外と気にしていないかもしれませんが、鼻のかみ方にも正しい方法があります。
■片方ずつ
鼻は必ず、片方の穴を押さえて片方ずつつかむようにしましょう。理由に関しては、後述する「避けるべき鼻のかみ方」で紹介します。
■口から息を吸う
鼻をかむ前には口でゆっくりと息を吸い込みましょう。つまっている鼻で息を吸い込んでしまうと鼻水も一緒にすすってしまうかもしれません。しっかりと息を吸い込んでから鼻をかむことで鼻水の押し出しを促してくれます。
■ゆっくりと数回に分けてかむ
早くスッキリしたい気持ちはわかりますが、一度で全部出しきるつもりで鼻をかむのではなく、数回に分けて少しずつ出すイメージでかみましょう。
■強くかみすぎない
鼻水を全て出したいからと言って、強くかみすぎてはいけません。鼻の血管などにダメージを与えてしまい、鼻血が出る可能性があります。
避けたい鼻のかみ方
それでは次に、できるだけ避けてほしい鼻のかみ方を紹介します。もしこのような鼻のかみ方をしているのであれば、できるだけ早くやめることをおすすめします。
■力いっぱいかむ
先ほど「正しい鼻のかみ方」で強くかみすぎないとお伝えしましたが、力いっぱいかみすぎると鼻血が出たり耳がキーンと痛くなる可能性があります。できるだけやめましょう。
■両方の鼻を同時にかむ
両方の鼻を同時にかむと鼻水の一部が口に逆流。そうすると副鼻腔炎になる可能性があります。副鼻腔炎とは蓄膿症とも呼ばれている病気で、上顎洞・篩骨洞・前頭洞で感染が起こり粘膜や膿が溜まることで頬や目の間に痛みを感じます。
■中途半端にする
鼻水を中途半端に残してしまうと、そこで最近やウイルスが増殖してしまう可能性があるので、できるだけ出し切るようにしましょう。しかし、出し切るために無理をしすぎると鼻血や耳が痛くなる可能性があるので要注意です。
■鼻水をすする
ついつい鼻をすすってしまいがちですが、鼻をすするという行為は様々な病気に繋がる可能性があります。一つ目は先ほど紹介した副鼻腔炎(蓄膿症)、二つ目は中耳炎です。中耳炎はすすった鼻水が耳に到達することで発症します。
風邪は万病の元!ひき始めの段階が肝心
風邪は複数のウイルスの可能性があり、脳や骨髄に移動すればウイルス性髄膜炎になる可能性があったり、肺にいくと肺炎になる可能性もあります。
風邪は昔から万病の元とも言われています。たかが風邪だと思わず、感染対策や初期段階での対策をしっかりと取っていきましょう。